死の支配者にレクイエムを

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第三百三十七話 宝乃地図

宝乃地図

・・・まあ、ロメが可愛いのは置いておいて・・・
「うん、じゃあ、なんの問題もなく探せるね。・・・行きましょうか。・・・えっと・・・ここの横穴に入ろうと思いますけど・・・いいですか?」
「ああ、構わないよ。」
「ちょっと待ってくれんか?」
「ん?どうしたんだ?宝条ほうじょう。」
「よろしくな、奏くん。覚えたって言っていたけど一応もう一度挨拶をしておこう。歴史の教科書で北条政子が出ると高確率でいじられる名前の宝条政平だ。よろしくな。」
「よろしくお願いしますね。・・・ところで、どうして止めたんですか?」
「おっと、そうだった。・・・多分だけど、この洞窟の先には目的のものはないと思うぞ?」
「・・・ああ、なるほど。確か、『宝の地図』なんて言う魔法を持っているって話でしたっけ。」
「おう、そうだ。よく覚えているな。本当に全員分覚えているんだな。」
「ええ。そうです。」
「ふうん。えっとだな、俺の『宝の地図』は探し物が近いか否かがわかるんだよ。・・・これは、距離的にと言うよりは道のり的にな。・・・例えば壁の向こうに宝があって、それを探している時に、その壁の裏側に行くまでに時間がかかると言うならそれは遠いって判断されるんだよ。・・・そうだね。だいたい徒歩で一日・・・精度を下げるなら三日程度でたどり着く場所にあるかないかって言うので探してはいるけど、なさそうなんだよ。・・・あ、ちなみに、賢者様を探せなかったのは、そもそも森しかないと思って立ち寄らなかったからなんだよな。・・・もう少し近寄れば気がつけたんだけどな・・・。」
・・・えっと、それは悲しいね。うん。

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