死の支配者にレクイエムを

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第三百十四話 愚鈍乃眼

愚鈍乃眼

「倉崎さん!準備はいいか?!」
「ええ。問題ないわ。」
「よし、なら行くぞ!『俺の盾は防ぐのみにあらず。敵をとどめるものである!』」
糸魚川さんがそう言うと、相手の周りに、盾が前後左右四枚出現した。
「ほう。だが、それでどうする?」
「行きます!『全天解放』!!!」
「な!なに!!・・・はははっ。なんてな。『魔術封ず深緑の眼エーイーリー』!!!」
「・・・えっ!」
レンガンドがそう言うと、彼の目が緑に煌めき、糸魚川さんの盾も、星奈さんの生み出したエネルギー塊も纏めて消えてしまいました。
「ははははははっ!!!自分の能力はすべての魔法を消し去るものだ。まあ、俺も魔法は使えなくなるんだがそんなものは関係ない。ただ、直接殺せば良いだけだ。」
「・・・逃げろ!」
「・・・えっ!?」
「魔法が使えないんじゃ勝ち目がねぇ。なんとか時間は稼ぐから・・・」
「で、でも・・・。」
「頼む!これ以上仲間を・・・」
「・・・えっ?!」
「早く行けよ!!」
「残念!『愚者はただ殴るのみ』!」
レンガンドがそう言うと、僕たちは結界のようなものに囲まれました。・・・半径20mほどかな。
「自分の意識があるうちは、その壁は消えないし、通ることはできないよ。逃がさないよ。」
「魔法は使えなかったんじゃなかったのかよ!」
「まあ、クリフォトは普通の魔法とは異なるからな。」
・・・逃げ道まで塞がれるとは・・・どうすれば・・・。

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