死の支配者にレクイエムを

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第二百八十四話 暴風操作

暴風操作

「ふむ、じゃが近寄らせなければいいだけのこと。」
ハセクとの戦いについて少しだけ考えて、アネモイは、それだけ呟きました。
「クハハハハ、そのとォりだろォがァよォ。だが、それがァできるっていうのかよォ!!」
ハセクがそれをいうと同時に風の刃がいくつも飛んで行きました。ハセクはそれを見ると呆れたような顔をしながら当たる前に霧散させてゆきました。
「まさか、この程度が効くとでも思ってるのかよォ!!」
「ふん。まさか・・・じゃ。まあ、この程度でいいならばそれはそれで楽であったのだがの。」
アネモイはそう言いながら手を振り上げました。
「・・・?・・・っつ!!空気を乱雑に引っ掻き回しているだとォ!!」
「これならば貴様の能力も効くまい。もともと風の状態が不安定なんだからの。残るは空気を操る部分に介入されることじゃが・・・それも無理じゃろ。」
先ほどの風の刃は、実は魔力のこめ方を変えながら放っており、それに対する完全に分解されるまでの時間からなんとなくではあるがどれほどの力を込めれば魔法を分解されるかを把握しており、分解される前に効果が発揮されるようなくらいまで魔力を込めることによりハセクには止めるすべもありません。やむを得ずハセクは距離を詰めようとしましたが・・・
「完成じゃ。くらえ。」
乱雑に吹き荒ぶ風の塊を振り下ろしました。
「うぐォォォォォォ!!!!」
暴風によりハセクの声は聞こえなくなり、そして、さらにちりや砂煙が舞い上がりハセクの姿が見えなくなりました。そうして、アネモイはやり過ぎたことに気づき、慌てました。ハセクの見下すような態度がかなり気に障っていたようです。

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