死の支配者にレクイエムを

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第二百八十一話 過剰魔力

過剰魔力

相手に当たった焔は少しすると弱まっていき、やがて消えてしまいました。・・・ほとんど、ダメージがなさそうだね・・・。
「・・・これも効かないとなると・・・打つ手がない・・・。」
僕は焦熱地獄のリミッターを再びかけました。短時間ならリスクが少なく使えるから・・・助かるね。・・・あとは、目を使うしかないかな。まあ、目には目をってやつだね。・・・なんて考えているうちに火傷は修復してしまいました。
「じゃあ行くよ!『歪み写す漆黒の眼アィーアツブス』!!」
ちなみにこの名前は皇さんと話し合って決めたものだ。目の力の本質に気がついてからは力の使い方が抜群に上手くなった。僕が力を行使したことにより相手のいる空間は歪み始めました。それに巻き込まれて相手も少しずつ歪んで・・・抵抗されてるか・・・。
「貪れ貪れ貪れ貪れっっっっ!!」
僕は相手の声を尻目に、左目に体中の力を全て注ぎ込むような感覚で左目に魔力を流し続けます。そのとき、左目に突如として太い針を刺したような痛みを感じました。
「アグッ・・・・・・!!」
それでもなお魔力を込め続けると痛みは増してゆきます。そして、その痛みにつれて体の自由がどんどん効かなくなってゆきます。自分の思考もあやふやになってゆき、ただ、目に魔力を注ぎ込むだけになっていきます。・・・黒き鬼はまたしても目覚めてしまいました。その鬼は、前回よりも禍々しく荒々しい雰囲気を漂わせていました。

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