死の支配者にレクイエムを

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第二百六十四話 一魔九鳥

一魔九鳥

風により舞い上がった雪が先程までの吹雪の原因のようですが・・・そのせいで歩きづらくなっていますね。おそらく魔物とか野生の動物とか・・・あとはここを通った人とかが踏み固めたような場所も結構あったんだけど・・・というか、一応そういうところをたどって来ていたんだけど・・・すっかり雪に覆い隠されちゃったね。・・・うーん、困った。・・・まあ、ちゃんと距離方角は頭に入れてあるから遭難するってことはないけど・・・。ただ、これからどこに迎えばいいのかっていう道しるべは無くなっちゃったね。・・・本当に困ったな。・・・勘に頼るしかないかなぁ。・・・いや、
「ねぇ、星奈さん。ちょっと偵察をお願いしてもいい?」
「ええ。もちろんよ。『空を記せ。星を記せ。繋がれ!これは鷲、並びに烏、巨嘴鳥、孔雀、鶴、白鳥、鳩、鳳凰、風鳥。』さあ、人がいるところを探してきなさい!」
「・・・八十八星座の中の鳥全てですか。・・・なんというか壮観ですね。」
「まあ、念のため八十八星座外の鳥に関しては残しておこうと思ってね。」
「まあ、その方が良きかと。」
「だよね。・・・さて、少し集中するから、ここで一度休んでいいかな?具体的には、呼び出した鳥たちの召喚期限が過ぎるまで・・・あと八分くらいかな。」
「もちろんですよ。お願いします。」
どうやらどの辺りにいるかがわかるみたいで、何か見つけたらその辺りでクルクルと飛び回るらしい。そして、僕はそこを脳内の地図に書き加えて、と。距離に関してはかなり正確にわかるらしいので時間以内に集落の場所五箇所を無事に発見しました。・・・近いところから回っていきますか。

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