死の支配者にレクイエムを

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第百九十三話 偕老同穴

偕老同穴

「これは、こんなところまでよく来たね。同胞を助けてくれてありがとう。歓迎するよ。って言おうとしてるよ。」
「・・・よくわかりますね。」
「まあ、長い付き合いじゃからねぇ。」
「そうなんですか?」
「ああ、もう400年は一緒にいるからね。」
「400年?!それはすごいですね。」
「そうでもないさ。竜は長命じゃからね。例えば、そうさね。私たちも見たことは無いんじゃけど、どこかにある竜の王国には5000年を生きた竜の王がいるって話じゃよ。」
「5000年ですか。想像もできませんね。」
「そうさね。私ですら想像できないんじゃからの。ま、歓迎するのでの、楽しんでいってくれ。」
「あ、はい。・・・あ、そうだ、あの一つ聞いてもいいですか?」
「なんじゃ?」
「土の大精霊がどこにいるかわかりますか?」
「・・・ああ。」
「本当ですか?」
「・・・ああ。」
「えっと、どこに・・・。」
「・・・ああ。」
「・・・」
「あとで村の誰かに案内させるとのことじゃよ。」
「あ、そうなんですか。ありがとうございます。でも、いいんですか?」
「・・・ああ。」
やっぱり通訳は必須だね。

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