死の支配者にレクイエムを

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第百七十六話 飛龍乗雲

飛龍乗雲

「あの、このまま、街まで護衛しましょうか?」
「いいのですか?!」
「はい、気が乗りましたので。」
「でしたら、ぜひよろしくお願いします。私だけならいいのですが、ね。」
後ろをチラと見てそう言った。ああ、奴隷でも、大切にしているんだな。なんとなくわかっていたけど、好感が持てる。
「まあ、任せてください。」
「はい、任せます。」
「えっと、目的地はちなみに・・・」
「あっちですね。」
「ああ、目的地の方向ですね。良かった。よし、では出発しましょうか。」
「はい。」
こうして、護衛が始まった。まあ、馬車の上をゆっくりと飛行しているだけだけど、まあ、ドラゴンに近づく魔物はあまりいないだろうから問題ないでしょう。馬車の速度に合わせていたので、だいぶ時間はかかってしまったが、まあ仕方ないでしょう。
「そう言えば・・・ミーナは大丈夫?」
「は、はい?!だ、大丈夫ですっっっ!!」
「まあ、無理している感じはしないか。高いところとか平気なんだね。」
「はい、問題ないです。」
うん、良かった。高いところが苦手だったら、連れて行けなかったし、本当に良かった。

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