死の支配者にレクイエムを

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第百二十八話 蒸気爆発

蒸気爆発

ベルタさんやデニスさんたちは手に持った武器を大きく振り魔物を吹き飛ばしました。・・・身体強化か。確か、あまり魔力がないとか言ってたから、まさに力をふり絞るって感じだね。
さて、そして、魔物がある程度遠くに離れたため、早速僕たちの魔法を準備します。
「できる限り遠くに水球を準備してください。」
「ええ、わかったわ。」
「そして、お姉ちゃんも大変だろうけど、頑張ってね。」
「ええ、わかったわ。」
そうして、高圧下の水球を僕は焦熱地獄で熱し始めた。うん、そろそろかな。
「みんな、地面に伏せて衝撃に備えて!!!・・お姉ちゃん、風魔法を解いて!!」
「ええ!!」
お姉ちゃんが風魔法を解くと水にかかっていた圧力が一気に小さくなり、そして爆発した。高い山に登るとご飯がうまく炊けないと言った話を聞いたことがあるかもしれない。まあ、それは、気圧が下がったことにより沸点も低くなる、それが原因なのだが、今回はその逆。圧力が高ければ、沸点は高くなる。そうなれば、水は100度以上の状態でも水蒸気にならず、水のままで存在することができる。しかし、そこから、圧力を一気に下げれば急速に水は沸騰し、そして爆発を起こす。所謂、燃料気化爆発を引き起こしたのだが・・・思った以上に効果が大きかったようで一応何重にも黒縄を束ねて盾にしたから、なんとかなったが、なかったらどうなっていたことやら。あたり一帯は荒れ果てたが、魔物も一掃することができた。・・・大丈夫かな他の冒険者とか巻き込まれてないよね。

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