死の支配者にレクイエムを

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第百十九話 一時撤退

一時撤退

「おいっ!大丈夫か!おいっ!!そ、そうだ、早くポーションを・・・」
ベルタさんは慌てた様子で結奈からポーションを受け取ると、僕にかけてゆきました。
そして、持ってきたポーションがあと数本というところでカナデに動きがありました。

「うっ、あっっっ。」
僕はそうして苦悶の声を漏らすと、両目を薄く開き、あたりを見渡しました。
「ううっ・・・あっ!あ、あれは?!ど、どうなっ・・っつぅ。」
「ほら、カナデはまだ治ってないから動かない!あと、あの球体ならきちんと燃え尽きたわよ。」
「・・・そうなんだ。良かった。」
「よくないわよ!なんで、あれを使っちゃったの?!一度撤退して魔法使いを連れてくれば良かったのに!」
「なんか、このままにしていちゃダメな気がしたから。・・・何か嫌な予感が止まらなくて早く破壊したかったんだ。」
「っつ、だ、だからって・・・」
「はいはい、お二人さん。落ち着きな。まだ、ここは安全とは言えないから、な。」
「はい・・。」
「はい、ごめんなさい・・っつぅ。」
「とりあえず、そっちの坊主は俺が担いで行くから、お前ら戦闘は任せたぞ。」
「はい、わかりました。」
「任せとけ、先輩。」
「とりあえず、森から出るぞ。」
「うん。」
僕たちは森を後にしていきました。

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