死の支配者にレクイエムを

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第百三話 林檎発見

林檎発見

「ところで、君のお父さんお母さんは?」
「カウッ・・・」
「もしかして、迷子?」
「カウッ。」
「そっか、なら、僕と一緒に探す?」
「カウッ?・・カウッ!」
「そっか、じゃあ、これからよろしくね。」
「カウ、カウッ!」
「どうやら、話は決まったようね。とりあえずこの子と一緒にこの子の親を探すってことでいいのかしら?」
「うん。一緒に探してくれる?」
「もちろんよ。さて、とりあえず一度移動しましょう。こんがりいい匂いが漂っちゃっているから。」
「はーい。よし、じゃあ行こっか。」
僕はそう言って、ドラゴンを抱きかかえました。
「・・・そう言えば、君には名前があるの?」
「カウッ。」
ドラゴンは首を横に振りました。
「無いのかな?なら、僕が名前つけてもいいかな?」
「カウッ!」
「えっと、じゃあ、・・・あっ、男の子?ちがうの?てことは、女の子?そうなんだ、となると、『アウラ』なんてどうかな?」
「カウッ!」
「そっか気に入ってくれてよかったよ。」
「カウッ。」
「さて、うごくよ、アウラ。」
僕はそう言ってアウラを抱きかかえました。そして、お姉ちゃんについてここを離れていきました。

ある程度離れてから、
「さて、とりあえず、黄金の林檎を探さなきゃだね。」
「カウッ?」
「うん、金色の林檎だよ。」
「カウッ!」
「えっ?!知っているの?本当?」
「カウッ!」
「えっと、こっちね。わかった。」
「二人ともすっかり仲良しね。」
「ねっ!」
結奈とお姉ちゃんは、嬉しそうにそう言いました。
「さっ、ついていきましょう。」
「うん。」
僕を追いかけて、やがて、金色の林檎が実っている林檎の木にたどり着きました。

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