死の支配者にレクイエムを

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第百二話 金龍乃仔

金龍乃仔

「さっ、終わったよ。」と僕は言いましたが、小さなドラゴンは警戒をときません。まあ、助けられたとは言え、見知らぬ相手ですから無理もないですよね。さて、どうするかな?と思っていると、ドラゴンの翼に怪我を見つけました。
「ちょっと、待ってね。」
僕は、そう言ってポーションを取り出して蓋を開けました。ドラゴンは、警戒して唸ってきますけれど、僕は動きを止めません。
「ほら、もう大丈夫だよ。」
「ガルル!・・・ガゥ?・・ガゥ!」
ポーションが沁みたのか最初は唸っていましたが、「痛みを感じないなあ、あっ!怪我が治ってる!」って感じかな?ドラゴンは、僕の方へ飛びついてきてそして僕を押し倒し、僕にじゃれついてきます。
「あははっ!治ってよかったね。」
「ガウッ!」
暫くそうして遊んでいると、
「や、やっと追いついた。・・・え、えっと、カナデどういう状況?」
「えっとね、あっ!この人たちは大丈夫だよ。・・・えっとねこの子は熊に襲われてて・・・」
そして、今までの話をした。その最中、右手でドラゴンを撫で続けていた。この子が緊張しないようにね。僕の話が終わったとき、ドラゴンは、お姉ちゃんたちの方へ飛んで行きました。そして、
「ガルゥ!」
と挨拶をしました。お姉ちゃんたちは、その子を撫でました。ドラゴンも目を閉じて気持ちよさそうにしています。和やかな雰囲気が漂っていました。

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