死の支配者にレクイエムを

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第百一話 金色発見

金色発見

朝目が覚めると結奈が顔を覗き込んでいました。
「おはよう。」
「うん、おはよっ!」
「お姉ちゃんは?」
「もう起きているわよ。」
「あっ、おはよう、お姉ちゃん。」
「ええ、おはよう。」
「もう、ご飯ができるわよ。」
「わかったー。」
「さて、じゃあ、食べて、探索を再開しましょうか。」
「うん。」
「今日は見つかるといいね。」
そんなことを話しながら、食事をして、それから探索を再開しました。

「うーん、だいぶ探索しているけど、まだ見つからないねー・・・っつ!?ね、ねえ、お姉ちゃん、何か聞こえなかった?!」
「え?別に何も聞こえなかったけど・・」
「気のせいか・・あっ!やっぱり聞こえた!えっと、これは・・・鳴き声?」
僕は、その鳴き声が聞こえた方へと走って行きました。
「ちょ、ちょっと!カナデ!」
僕は黒縄地獄を木に巻きつけ、伸ばしたり縮めたりしながら、進んで行くのに対し、お姉ちゃんは、結奈を連れて追いかけてくるため、どんどん離してゆきます。とはいえまっすぐ進んでいるため、見失うようなことは無いのでしょうが。

そして、鳴き声が聞こえたところにたどり着くと、そこには巨大な熊が何かを襲っているところでした。僕はそこに割り込み、熊からかばいました。もちろん黒縄で雁字搦めにしているので相手は攻撃ができません。そして、そのまま、焦熱地獄を用いて、黒縄を、導火線にして、攻撃しました。暴れようとしましたが、動くことができずに、やがて生き絶えました。
「さっ、終わったよ。」
そこにいたのは小さな金色のドラゴンでした。

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