死の支配者にレクイエムを

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第九十六話 黄金林檎

一つ前に人物紹介をあげています。見たい人はどうぞ一応初出しの情報とかもあります。


黄金林檎

「カナデ、ユナ、ご飯よ。」
「はーい、リヴィア姉」
「ありがとう、お姉ちゃん。」
そして僕たちは頂きますをしてーー僕と結奈がしているのを、お姉ちゃんが真似てからそうしているーーから、賑やかに昼食をはじめた。
「今日は、なんの依頼を受けるの?」
会話の流れでそう聞いてみた。
「今日は、黄金のリンゴの探索依頼ね。」
「黄金のリンゴ?それって、黄色っぽいリンゴのこと?」
「違うわよ。黄金のリンゴは、リンゴの皮が金箔でできているのよ。そして、中の味もかなりのものなのよ。」
「へえ、すごいね。そんなものあるのかな?」
「まあ、探してあれば採取してくるって依頼だから、気ままにやろうかしら。」
「わかった。頑張って探すね。」
「わたしも。」
「うん、二人ともよろしくね。さっ、ご飯を食べてしまいましょう。」
「「うん!」」
そんな僕たちの返事にお姉ちゃんはニコニコしています。連続通り魔事件から一ヶ月ほどがたった今、結奈もすっかりここでの暮らしに馴染み、ここでの暮らしを楽しんでいました。

僕たちは準備をして、探索のために外へ出るため門へと向かいました。そこにはいつもの兵士さんがいました。
「あっ!どうも。」
「ええ、こんにちは、彼女さんとはどうなのかしら?」
「ははは、仲良くやってますよ。」
「そうですか、それは良かったです。」
彼は、先の通り魔事件で、襲われかけた女性と付き合いはじめたのです。たまに見かけますが、仲よさそうで何よりです。その後会話もきりあげて、門の外へと出ていきました。万が一迷宮に迷い込むようなことがあったら困るから、食料は多めに用意しています。まあ、流石に何度も巻き込まれるとは思えないけどね。

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