死の支配者にレクイエムを

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第八十四話 魂魄魔法

魂魄魔法
リヴィア視点

「えっ、ここは?」
「こんにちは、リヴィアさん。」
「えっ?えっ?あっ、はい、どうもこんにちは。え、えっと。」
「ああ、落ち着いて。まずは自己紹介からいたしますね。私はテニル。一応神様やってます。」
「テ・・ニル・・・?・・・テニル様?魔法神テニル様なんですか?!」
「はい、そうです。口調はそのままでいいですよ。」
「い、いえ、そういうわけには。」
「構いません。・・・それとも嫌でしたか?」
「い、いえ、わ、わかりました。そ、それで、一体?」
「リヴィアさん、あなたの望みを叶えようと思ってね。」
「・・・ほ、本当ですか。カナデを助ける力をくれるんですか?!」
「ええ。」
「で、でも、なんで?」
「あの子には、カナデくんには、幸せになってもらいたいから、かな?悪い神様の所為で、散々な人生を送っていたからね。」
「そう、なんですか。わかりました。カナデは絶対に幸せになってもらいます。」
「ええ、よろしくね。・・・そろそろ、魔法を渡すわね。『魂魄魔法』生物の魂を保護したり、物に宿った魂を顕現させたりできるわ。魂の流出さえ止めれば、あとはあの子達なら戻ってこれるから。」
「・・・たち?よくわからないけど、魂の保護をすればいいのね。わかったわ。」
「ええ、カナデくんとユナちゃんをよろしくね。」
テニル様の最後の言葉に何か返すよりも先に私は元の場所に戻っていた。
私はカナデに対して、魂を包み込むようなイメージで、魔法を使用し、カナデが還ってくるのを待った。

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