死の支配者にレクイエムを

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第七十八話 一鬼討戦

一鬼討戦

「グガア、糞が、糞が、糞が、糞が。」
与えることができた傷はそこまで深くはないが、鬼は僕に傷をつけられたことに対し、酷く激昂した。そして、その手に持った剣を適当に振り回しはじめた。その速度は先ほどまでと比べてはやく、なんとか、受け流しているが、力を逃しきることができず腕に負担がかかった。
「っつ。黒じょ・・くっ。」
黒縄地獄で隙を作ろうとしましたが、鬼の攻撃が激しく、そちらに集中しなければならず魔法に関する集中が乱され、魔法が使用できません。
「くはははははははははっ!」
「はっ、ぐっ、黒・・黒じ・・あっ!がはっ。」
剣にばかり気を取られ蹴りの対処に遅れて、そのまま蹴り飛ばされました。しかし、それにより距離が開いたので、黒縄地獄を使用しました。
「何?!ちっ、邪魔をするな!!」
こうして稼いだ時間で体制を整えました。
「ごほっ、ぐぐっ、はぁっ。」
息も整えて、趣向を変え、今度は焦熱地獄を使用しました。
「なっ!くっ、・・・ん?・・・くはははははは。」
突然炎は霧散しました。
「な、左目の力を使えるのか。ただ、さっきまで使ってなかったってことは、鬼も使いこなせていないらしいな。」
僕もどういった理屈で使用できるのかは理解していないから対策の立てようがないけど。悉く全て魔法がかき消されるから対処しようがないんだけど。さて、どうしよう。いや、ほんとに。

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