死の支配者にレクイエムを

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第六十四話 事件説明

事件説明

女性を連れて、詰所にやって来ました。
「おっ?リヴィアちゃんに坊主じゃねえか。どうしたんだ?」
そう話しかけてきたのは、よく門番をしているかたでした。
「今日は門番ではないのですね。」
「いや、今日は午後からなんだよ。まあ、それはそれとして・・・何があった?」
「最近の事件の犯人と思わしき者を見ました。そして、この方は、犯人らしき者に襲われていました。この女性を助けることはできたんですけど、犯人には逃げられてしまって。」
「そうか、捕まえれなかったのは残念だが、助かった人がいてくれてよかったよ。・・・そうだ、事件についてどれくらい知っている?」
「街の噂くらいです。」
「なら、簡単に説明だけしておこう。犯人が、接触してくることがあるかもしれんからな。まず、最初に事件が発覚したのが、2日前だ。三十代の男の冒険者が殺された。まあこれだけだったら、喧嘩の末とか考えられたんだがな。同日に、二十代女性が似たような風に殺されていた。さらに、次の日、五十代の女性が殺されていた。さらに同日に、十歳の男の子が殺されているのを父親が発見した。事件の現場も被害者の年齢も性別もばらばらで、被害者同士には、特につながりもなかった。まあ、同じ街に住んでいるから、顔を合わせるくらいのことはあったかもしれないが。それくらいだな。」
「死因は?」
「それは共通で、心臓をひとつきにされて、だな。」
一応、現場の位置を見てみたが、路地裏であるという以外のつながりはなかった。それにしたって、姿を見られないためだろうから、犯人を探すのは難しいかもなあ。

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