ラブ × ロワイヤル
8 佐奈恵 Side 私のケータイ
私は朝の突然の告白から類くんと気まづくなって、席もひとつ後ろの列に移動して、講義を受けていた。
あれから類くんとは何も話してない。
というか、何をどう切り出せば良いのかがわからず、ずっと悩んでいた。
そんなことを考えていたら、シャーペンが転がり落ちてしまった。
「あっ!」
転がったそのシャーペンは、類くんの足元に当たって、止まった。
類くんは足元の違和感に気づいたのか、そこに落ちていたシャーペンを拾って周りを見渡していた時、私と目があった。
「それ、私のです」
私が軽く手を伸ばすと、類くんはシャーペンを私の机の上に置いてくれた。
それからも会話なく講義は進み、終了時刻まで残り10分。
「はい!」
類くんからノートの切れ端を2つ折りにしてあるメモが渡された。
私がそのメモを受け取ると、類くんは口パクでお前にと言っていたので、言われるがままメモを開く。
授業が終わったら中庭で待ってます。類
きっと朝の返事が知りたいんだ。
どうしよう、まだ答えは決まってない。
こんなチャンスもう二度とないかもしれないし、ずっと好きな人だから付き合いたい。
でも、類くんの他のファンからどう言われるかもわかってる。
本当に自信がなかった。
そんなことを考えていたら、残りの10分はあっという間に経ってしまった。
中庭に向かうと、類くんは腕を組んで体育倉庫に寄りかかりながら待っていた。
私はまだ答えが決まらず、近づけずにいた。
そんな私の姿を確認すると類くんは笑顔になり、私の方まで小走りで向かってきた。
「ねぇ、なんで話かけてくれないの?」
私に近づいた瞬間、類くんはすぐに口を開いた。
「いやあのっ、朝のことがあったからどう切り出そうか悩んでしまって。ゴメンなさい」
「なんだ!俺てっきり嫌われちゃったかと思った〜」
まさかこんなことを聞かれるなんて予想外だったけど、きっと、朝のことを悪く思っているのだろう。
類くんなりに気を紛らわしてくれているのかもしれない。
「それで、朝の返事なんですけど?・・・もう少しだけ、考えさせてもらっても良いですか?」
今の私にはその言葉が精一杯だった。
もう答えは決まっていたけど、類くんの隣にいれる自信がちゃんと持てたら、また言おうと決めた。
自信が持てるまで、もう少し待っててほしい。
これが、私のだした答え。
「わかった。じゃぁちょっとケータイ貸してくれない?」
「え!? 私のですか?」
「そうだよ!持ってるでしょ?」
何に使うんだろうと疑問に思いながらも
私は上着のポケットから取り出して、画面ロックを解除すると類くんに渡した。
私のケータイを受け取った類くんは、何か調べ物でもしているのか、上下にスクロールさせたり、文字を打っている。
1分もしないうちに、はいと言って私にケータイを渡すと、さっさと行ってしまった。
何してたんだろう?
気になった私は、ケータイを開いてみる。
するとそこにーー
類くんの連絡先が登録されていたのだ!!
連絡先のメモ欄には
いつでも連絡して、待ってる!こう書いてあった。
嬉しさと驚きでニヤニヤが止まらず、手で口元をおさえながら、しばらくその場で類くんのアドレスを眺めていた。
こんな風に交換したの初めてだ!!
しかもその相手が、類くんなんて。
まるで、少女漫画みたいなシチュエーション。
嬉しすぎる。
「うわぁぁぁ、やったぁぁ!」
場所を忘れて、思わず大きな声を出してしまった。
あれから類くんとは何も話してない。
というか、何をどう切り出せば良いのかがわからず、ずっと悩んでいた。
そんなことを考えていたら、シャーペンが転がり落ちてしまった。
「あっ!」
転がったそのシャーペンは、類くんの足元に当たって、止まった。
類くんは足元の違和感に気づいたのか、そこに落ちていたシャーペンを拾って周りを見渡していた時、私と目があった。
「それ、私のです」
私が軽く手を伸ばすと、類くんはシャーペンを私の机の上に置いてくれた。
それからも会話なく講義は進み、終了時刻まで残り10分。
「はい!」
類くんからノートの切れ端を2つ折りにしてあるメモが渡された。
私がそのメモを受け取ると、類くんは口パクでお前にと言っていたので、言われるがままメモを開く。
授業が終わったら中庭で待ってます。類
きっと朝の返事が知りたいんだ。
どうしよう、まだ答えは決まってない。
こんなチャンスもう二度とないかもしれないし、ずっと好きな人だから付き合いたい。
でも、類くんの他のファンからどう言われるかもわかってる。
本当に自信がなかった。
そんなことを考えていたら、残りの10分はあっという間に経ってしまった。
中庭に向かうと、類くんは腕を組んで体育倉庫に寄りかかりながら待っていた。
私はまだ答えが決まらず、近づけずにいた。
そんな私の姿を確認すると類くんは笑顔になり、私の方まで小走りで向かってきた。
「ねぇ、なんで話かけてくれないの?」
私に近づいた瞬間、類くんはすぐに口を開いた。
「いやあのっ、朝のことがあったからどう切り出そうか悩んでしまって。ゴメンなさい」
「なんだ!俺てっきり嫌われちゃったかと思った〜」
まさかこんなことを聞かれるなんて予想外だったけど、きっと、朝のことを悪く思っているのだろう。
類くんなりに気を紛らわしてくれているのかもしれない。
「それで、朝の返事なんですけど?・・・もう少しだけ、考えさせてもらっても良いですか?」
今の私にはその言葉が精一杯だった。
もう答えは決まっていたけど、類くんの隣にいれる自信がちゃんと持てたら、また言おうと決めた。
自信が持てるまで、もう少し待っててほしい。
これが、私のだした答え。
「わかった。じゃぁちょっとケータイ貸してくれない?」
「え!? 私のですか?」
「そうだよ!持ってるでしょ?」
何に使うんだろうと疑問に思いながらも
私は上着のポケットから取り出して、画面ロックを解除すると類くんに渡した。
私のケータイを受け取った類くんは、何か調べ物でもしているのか、上下にスクロールさせたり、文字を打っている。
1分もしないうちに、はいと言って私にケータイを渡すと、さっさと行ってしまった。
何してたんだろう?
気になった私は、ケータイを開いてみる。
するとそこにーー
類くんの連絡先が登録されていたのだ!!
連絡先のメモ欄には
いつでも連絡して、待ってる!こう書いてあった。
嬉しさと驚きでニヤニヤが止まらず、手で口元をおさえながら、しばらくその場で類くんのアドレスを眺めていた。
こんな風に交換したの初めてだ!!
しかもその相手が、類くんなんて。
まるで、少女漫画みたいなシチュエーション。
嬉しすぎる。
「うわぁぁぁ、やったぁぁ!」
場所を忘れて、思わず大きな声を出してしまった。
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