異能ガチャと勇者逃亡生活
街ってなんでそういった?
「ようこそアークの街へ」
フェンがそう言って目の前の街を大袈裟な仕草で指を指す。
「おぉ!」
凄い、そんな言葉がでないほど目の前の街は凄い規模の街だった。まだ外側しか見えないのにその凄さが分かってしまうほどで、街の中心にはお城が見える。
街といいうより都市とかそんなレベルだよなあ。
ん?城ってことはまさかここ、
「なあフェン。ここって街の規模じゃなくないか、真ん中にお城あるし。」
「ん?まあここは王都だしね。」
「おい!」
フェンがどうかしたって感じの顔で見てくる。
やっぱりか!お城があるからそうじゃないかと思ったよ!何故街とかいったよ。はぁなんかサラリーマンやってたときより疲れるよ。
「どうかしたの?」
「いやいや、何で最初街っていったの?」
「街の方がいいかなと。言いやすいし」
「分かったありがとう。」
そう、返事をした樹だが全く分かっていなかった。
全く分からないがなんかもっと聞いても無駄な気がする。
と、本能的に感じ取っていたのだ。
「そうだ!今から街に入るけど樹ってお金持ってないよね?」
「まあそうだけど。」
何故そんなことを聞いてくるのか分からないといった感じの顔でフェンにかえしのだが、
「ならよかった。私は勇者として国王の娘として威厳があるの。こんな風にラフな感じて話してはいけないの。だから今の私を誰にも言わないっていう口止め料を渡そうかと思って。どうかなあ?」
そんなことをフェンは今までのような軽い感じではなく真剣な表情をしていた。
まあ、お金がなかったし、ありがたいんだけどな。
そう少し適当に言いながらも顔は真剣な表情を作ってフェンを見ながら
「分かった。絶対に誰にも言わないって約束する。」
「分かった。信じるよ。はい」
そう言いながらフェンは次の瞬間には笑顔になり懐からだした革袋を渡してくる。
「ありがとう。」
「どう致しまして。よし!入る準備出来たよ。」
そして今度こそ街へ入り
「今度こそようこそアークの街へ!」
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ノベルバユーザー208274
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