神様はチートはくれないけど元々俺のステータスはチートだった

おねむねむねむのきょう

大会編 二章 大会予選13

「僕の魔剣の力、とくと見るんだね!」
フラツィオキザ男加速の魔剣アクセラレイションを握り取った。
アレはランク1とはいえ、魔剣だ。名前からして所有者のスピードを上げるのだろうか。
加速アクセル
キザ男が呟くと、魔剣は一瞬青い光を放った。
「魔剣か。珍しい物を持っているな。一本くれよ」
余裕を浮かべる。
その間に無形魔法で白い氷の剣を作る。
勿論、刃は無いがこれを食らえばその瞬間俺の魔法でキザ男を凍らせる事ができる。
「いやいや、君のその才能センスの方が凄いよ。でも、君には弱点がいくつかある。それも重大な。それじゃあ宝の持ち腐れだ。」
多分キザ男も俺の氷の剣の危うさを理解しているだろうが何か策があるのか、俺と同様余裕を見せつけてくる。
「さっきから何を言っているんだ?今は魔剣の話をしてるんだ、話を逸らさないでくれ」
「まだしらを切るんだね。それにこっちに来るなら魔剣はあげようじゃないか」
「断る。まず僕は何に入るんだ?」
どうしても、俺を誘い込みたいようだが、そうやすやすと敵の仲間になる気は無い。
「"僕"なんて口調に似合わない一人称を使っているのか。今の環境に馴染めてない証拠だ」
この一人称は好きで使っているのだ。環境に馴染めてないわけじゃない。
「何と言おうとそこには入らない」
誘い込むのは無理と判断したのかやれやれと首を横にふり、戦いを続行することを言い表すように魔剣をこちらに向けて突き指した。
「ふむ、それじゃあ始めようか」
丁寧に言葉をかけてくれる。
そして戦いが始まった。
始めに俺が切りかかった。
何度も切りつけるがフラツィオに全て躱される。
「まだまだだね。少し力任せになっている」
フラツィオの余裕のアドバイスに思わず舌打ちをする。
次は全力で攻撃を繰り出す。
次第にフラツィオの顔が苦しくなっていく。
ギリギリで躱す隙をついてもう一つ作った氷の剣を入れる。
防がれても凍らせる事ができる。
 勝った!
そう思ったが直後にガキィィィィンという爆音が響く。
魔剣で防がれたのだろう。
すぐさま魔法を発動させ、魔剣を氷で覆う。
途端に手元が狂ったかのように魔力がおかしな動きを見せた。普段より魔力の流れが速くなったのだ。
思わず魔法を解き、後ろに飛び下がった。
「何をした」
険しい表情でフラツィオに問いかける。
「簡単な事だよ。この魔剣で魔力の流れを速めたのさ」
だから急に魔力の流れが速くなったのか。
これは厄介だな。
「でも、攻撃できないだろ」
魔族の攻撃をもろともしなかったのだ。
いや、何か見落としているのか。
相手は魔剣、勿論刃がついている。しかし、それでも魔法などで防ぐ事ができる。
「そうでもないよ。まぁ、これ以上は秘密だけどね」
そう言ってフラツィオは魔剣を構えた。






今回、作者の都合上とても短いです。

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