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女嫌いと男嫌いの勘違い青春

あさにゃん

52ヤンキー襲来

ゴラゴロゴロゴロ
ガコン!


「凄い!草彅君!これでストライク何個め!?」

絶えずボールが転がる音。その後に大きく何かを弾き出したような音が、そこらかしこから聞こえてくる。


「よっしゃー!次私も!」

ゴラゴロゴロゴロ
ガタッ


「うえー。またガター?もうボーリングって難しくない?」

遊びに来ているのはボーリング場だ。
そこそこの広さがあり、現在雄也と凛が代わり番こに投げ合っている。

雄也
「そうか?コツはレーンの位置どりと助走にあるぞ」

3対1の割合で若干浮いている雄也だったが、久々のボーリングで(鈴乃との)気分がいい。
端のレーンにいる、男子高校生らしきグループからの妬ましい視線など露知れず、嫌いな女子との会話がはずむ。


「ほー。詳しいじゃん。ボーリングの助っ人とかも頼まれたことあんの?」

雄也
「いや、ないが。どうしてだ?」


「いや、だってサッカー部とか野球部。…他には柔道部なんか助っ人にいってるんしょ?」

雄也
「まぁー、確かに時々呼ばれたりするが…ただの穴埋めだぞ?」


「そうなの?スタメンより活躍してるとか聞いてるけど?」

雄也
「たまたまだろ。確かに柔道なんかは即戦力になるかもしれないが、サッカーにいたっては試合に出たことないぞ?」


「そうなん?」

雄也
「ああ。怪我した選手の代わりってことでベンチにいただけ。野球は、負け試合確定してたもんだから遊びでださせてもらって、そこでまたまた打ったってだけだしな」


「そうなんだ。あれ?でもボーリングは?」

雄也
「遊びで何度かってぐらいだし。コツについてはググった」


「さっすがー。ググっただけで、四ストライクとは、完璧超人は違うね」

などと、少し上から目線ではあったがそこそこ?楽しい会話が繰り広げられていた。
二人は…

ゴラゴロゴロゴロ
ガコン

雄也
「よし!これで五つ目」

などどここ最近のストレスを発散していた雄也は凛のフォームを見ながら後ろの様子を気配で探っていた。

「~~~~!」
「~~~~~」

なにやら騒がしいようだ。

───

「~~~~」
「~~~~」

花蓮
「(私から乗っといて、沈黙が苦しいわね)」

こちらは花蓮サイド。
レーン近くに備えられている長椅子に座っている花蓮と鈴乃。

花蓮からこの状況を作っておいて、未だ聞きたい事が聞き出せずにいる。

花蓮
「(どうにかして会話の糸口を…)」

どう話しかけるか悩んでいた花蓮だった。
鈴乃の方も切り出しずらいのか、花蓮を待っているのか分からないが、話しかけようとする気がなさそうだ。

実際この時の鈴乃は、珍しく雄也が自分以外の異性とおしゃべりをしているのが気に入らなく嫉妬していただけなのだが、花蓮からはただ、イラついているとしかわからない。

花蓮
「(えっと…まず始めにご挨拶をして…それから…付き合っている事を報告して…)」

って。
あれ?まてよ?

花蓮
「(いやいやいや!これだと結婚前の挨拶見たいじゃないの!)」

変な未来が一瞬ちらついてしまった花蓮は自分の煩悩を消し去るように、頭を振る。

花蓮
「(良くないわ!冷静になるのよ私)」

よし!
とりあえず挨拶から。何事も礼儀は尽くさないとね。

花蓮
「あの…草彅さ!ん!だ、だれよ!」

鈴乃
「?どうし…!?」

今の今まで雄也の姿に目を奪われて花蓮の方を見ていなかったからその姿に気づかなかった。

大声を出した花蓮に不信感を抱き振り替えると男が花蓮の腕をつかんでいた。

しかも、鈴乃の驚愕はこれに終わらなかった。鈴乃が驚いたもう一つの理由がその男にあった。

チャラついた服をしている金髪。服をして着崩している三人組。
そう、その三人組には鈴乃は見覚えがあった。

以前鈴乃を追いかき回し、雄也にボコられた不良だった。

花蓮
「い…なんなのよ!話なさい!」

ヤンキー1
「え~良いじゃんよ~一緒に遊ぼうぜ~」

ヤンキー2
「そそ、怖がることねーよ?俺達とカラオケとかどーよ?いいべ?いこいこ?」

ヤンキー3
「おいおい。カラオケとかなくね?やっぱやるならホテルっしょ?」

ヤンキー達
「「「アハハ」」」

品がない言葉を繁々と。花蓮を舐め回すような視線で見る三人組は汚い笑顔を浮かべている。

花蓮
「や、やめて…」

花蓮はもういっぱいいっぱいである。

ヤンキー1
「あ?なんだって?」

花蓮
「もう…離して…ください」

ヤンキー2
「こいつ墜ちんの早くね?うけるんだけど」

ヤンキー1
「やっぱ?俺のテクニックあってこそww」

花蓮
「もう…離してください。お願いします」グスン

目に涙を浮かべ、男性に対する恐怖によってない花蓮にはただ泣きわめくことしかできなかった。

鈴乃
「柊さん?あなたももしかして…」

そんな花蓮を見かけてか鈴乃はとある事を思い付く。
それを確かめようとするも、鈴乃に三人組の一人が気づいた。

ヤンキー3
「あれ?あの子もかわい…く…ね!ってこいつ!」

鈴乃
「!」

ヤンキー1
「どしたのよ?あー。お前本当年下好きなや。まぁ、可愛いからいいけど」

ヤンキー2
「そそ。俺らとこよ?怖くないよ。痛いのは最初だけ」

鈴乃
「お断りです!」

中指を立ててヤンキー達を挑発する鈴乃。
以前鈴乃もこのヤンキー達にひどいことをされかけて泣きそうになったが、今日は強気だ。

だって、お兄ちゃんがいるんだもん!

ヤンキー1
「てめー!喧嘩うってんのか!?」

ヤンキー2
「あ?!なんかいってみろよ!」

花蓮
「はなして…」

ヤンキー2
「お前は黙ってろ!」

ヤンキー3
「おい!そいつはあのときの!」

ヤンキー1
「てめー!無理やり…!」

そこでヤンキーの一人が口を接ぐんだ。腕を掴まれたのだ。花蓮の腕を掴んでいる腕を。

ヤンキー1
「ッチ!だれだ!…て…め…ー…!」

雄也
「俺の妹になんだって!?」ニッコリ

ヤンキー1
「あ、あのときの…!!!」

ヤンキーの一人の顔が青くなる。それは握力80近い雄也の圧力が、痣を残すほど強く握っているからではない。
あの夜、3対1にも関わらずボロクソにされた雄也の顔をみたからだ。

ヤンキー2
「お、お前!あの夜の」

ヤンキー3
「やっぱりヤバイ!」

他の二人も徐々に青くなる。
状況を理解してきたのだろう。

雄也
「お前ら…また懲りずにナンパなんてしてるのか?あ?しかも、また鈴乃に手を出そうとかいい度胸してんな!!!」

掴んでいた腕前ひねる。
瞬間苦痛に顔を歪ませて、掴んでいた花蓮の腕を離す。

ヤンキー1
「いってててててて!まじ!折れる!折れる!」

雄也
「おい!そこの。あの夜俺何て言ったか覚えてる?」

ヤンキー3
「は、はい!」

腕を白い布で支えて片腕しか使えないヤンキーにガンを飛ばす雄也。最早雄也の方が悪党らしい悪党だ。

ヤンキー3
「俺の妹に手を出すな!出したら今度は腕だけじゃないすまないぞ!であります」

雄也
「良くできました」パチパチ

掴んでいた腕をはなし笑顔を浮かべる。
問題の答えが当たった小学生を褒めるように拍手もする。

後から鈴乃から聞いた話だと、どっちがイジメてるか分からなかったらしい。それほど悪い顔をしていた。

雄也
「それで?なにか言い残す言葉遺言は?」

ヤンキー達
「「「すいませんでした!」」」

雄也
「全く…」

ヤンキー達は脱兎の如く逃げ去っていった。


次回
花蓮の男嫌いに、気づいた鈴乃が!


          次に続く

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