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女嫌いと男嫌いの勘違い青春

あさにゃん

38.女の戦い

12時41分

ーーーー昼休み

花蓮
「どこに向かっているのかしら?」

凛音
「もう少しですよ」

花蓮
「…そう」

現在柊花蓮は、前を歩く女性…。
黒井凛音が誰もいない所で話がしたいと言われ呼び出しを受けていた。

花蓮
(黒井凛音…どこかで聞いたことがあるような気が…)

前を歩く黒井凛音。その名前に僅に心当たりがあった花蓮。

しかし、思い出せずに後ろ姿だけを見つめている。

花蓮
(もどかしいわね…。そもそも私になんのようなのかしら?)

面識はない。それははっきりとしている。
面識があるならこんなに綺麗な子は忘れもしないだろう。

花蓮から見ても前を歩く女性はお世辞抜きで綺麗に見える。

左胸には青バッチ。つまり、一年生を意味している訳だが花蓮は入学してまだ二、三日しか経っていない一年生との交流はゼロだ。

生徒会にも入っていないし完全に関わりは皆無なはずだ。

花蓮
(強いていえば入学式の挨拶?それなら場所を変える必要はないはずだし…)

やはり分からない。雄一可能性のある事なら…

花蓮
「ねー?あなた…」

凛音
「私のことは凛音とお呼び下さい」

花蓮
「じゃー凛音さん。凛音さんは男と女どちらが好きですか?」

ピタ

前を歩く凛音が立ち止まる。

ここが目的地なのか周りを見渡す。確かに誰もいない。
ここはクラブ棟の裏。各部活の部室にあてが割られた建物。

といってもここ、柊国立第一高等学園は学業に力をいれている学園であり、部活動の数も多くなく。 

ほとんどが愛好会程度だ。

そのために利用する者は少なく。ましては部活動が行われる放課後ではなく、昼となるとさらに利用者は少ない。

凛音
「そうですね…ちょうど柊さんにも似たような事を聞きたいと思っていました」

花蓮
(やっぱり…雄一可能性のある事。それは…)

凛音「ちなみに男の人が好きですよ」花蓮(同性愛レズ!)

………あれ?

花蓮
「男の人ってホントに???」

凛音
「ええもちろんですけど…何故です?」

顎に手を添え可愛らしく首をかしげる凛音。花蓮の意図が、分からないようだ。

花蓮
「あ、あははは」

一方の花蓮は自分の勘違いが恥ずかしく乾いた笑みを浮かべていた。

凛音
「…あ、そういうことですね?」パン

何かひらめいた、と納得顔の笑顔で手をたたく。

凛音
「柊さんはもしかして、私が同性愛だと思って告白するためにここに呼んだと思ったんですね?」

花蓮
「そうよね。ごめんなさいね。あははは」
(妙に鋭いわねこの子)

凛音
「あははは」

誰もいない場所で美少女二人が大笑い…
なんともシュールな光景だ。

花蓮
「ならなんで?私と、面識ないわよね?」

凛音
「そうですね。お話ししたのは今日が初めてです」

花蓮
「なら尚更…」

心底分からない花蓮。昼休みな残り時間も限られている。

そろそろ教室に戻りたい花蓮は、理由を、聞こうとした。

凛音
「聞きたい事があったんです………雄也様の事について…」

瞬間、凛音の雰囲気が変わった。
な、なんといったら良いのか?気配が消えた?

いえ、むしろ増した。プレッシャーとはこの事?

花蓮
「くさな……雄也君になにか用なの?私か、伝えてあげましょうか?」

怖い。素直に感じた。
男とは違った怖さ、凛音という少女はその怖さを持っている。

凛音
「雄也…『君』?」

呼び方に突っかかってくる。先程草彅雄也のことを雄也『様』と呼んでいた。

つまり、この子は行き過ぎた草彅信者だと花蓮は判断した。

花蓮
「な、にかしら?私と雄也君はお付き合いしているのよ?問題が…」

しかし、それは間違いだった。

凛音
「ふざけないで下さい。女性嫌いの雄也様が女性の方とお付き合いするわけありません!」

花蓮
「な」

なんでそれを?草彅雄也の女嫌いは一般的には知られてないはず。

凛音
「知っていましたか?雄也様が女性嫌いだってこと?」

ますます訳が分からない。

私同等、草彅雄也にはファンが多い。草彅雄也と柊花蓮が付き合うことで、両ファンが激怒することは分かっていた。

そして、このように草彅雄也のファンが接触するかも知れないという可能性も分かっていた。

しかし、この黒井凛音という女はただのファンではない。

ただのファンがその秘密を知るわけがない。もし、ただのファンが知っていたらなら全校中の噂になるからだ。

この子は草彅雄也の過去· ·の関係者。

花蓮はすぐに分かった。

花蓮
「ええ、知っているわ」

自分でも驚くようなほど低い声が出た。

凛音
「嘘です!雄也様が女性とお付き合いするわけ…」

花蓮
「嘘じゃないわ!」

凛音
「嘘よ。あなたが脅して無理矢理…」

花蓮
「彼が触れただけでも拒絶反応を起こすこともね!」

キーンコーンカーンコーン

昼休み終了の鐘。同時に授業があと少しで始まってしまうという合図の予鈴。

良くも悪くもこの雰囲気を壊した鐘は、お互いの勢いを削いだ。

凛音
「…どうやら無理矢理お付き合いしている訳ではないようですね…」

花蓮
「分かってもらえてよかったわ」

冷静になってきたのが自分自身分かった。冷静になると同時に、恥ずかしさが花蓮を襲う。

花蓮
(なんであんな男の為にむきにならないといけないのよ…)

と、興奮?していたところで再度冷や水をかけられる。

凛音
「…まぁー、それでもやることは変わりません。別れて下さい。今すぐにでも」  

花蓮
「どうしてそうなるのかしら?あなたには関係ないでしょ?」

流石の花蓮でもイライラしてきた。

凛音
「関係ならあります。…私は雄也様のお見合い相手です!」

花蓮
「え?」

そこで花蓮の中で全て繋がった。黒井凛音の名前に聞き覚えがあったこと。草彅雄也に執着する理由。

全てが繋がった

凛音
「やっと分かりましたか?私の方が雄也様の事を理解してあげれる。あなたよりずっと」

花蓮
「………」

なんと答えたら良いのか分からなかった。きっとこの子は本気で恋をしているのだろう。

しかも、叔母様から聞いた話だと何年も前から。凄いと思う。この前読んだ恋愛小説もこんな感じだった。

だから分かってしまう。彼女の気持ちが。切ない気持ちがが…。

打算なんかで付き合っている私とは違う。

草彅雄也の女嫌いを知ってなお、恋をしている。私はなんて醜い。なんて邪魔者なんだ。

彼女とは違う。

凛音
「私は雄也様と一緒に過ごす為にこの学園に入学しました」

もう…

凛音
「でも、入学して数日で雄也様は他の女性とお付き合いしていることを聞きました」

やめて…

凛音
「分かりますか?私がの気持ちが?五年以上も前からお慕い申していたかたが、すぐ目の前でかっ去られた気持ちが!」

もうやめて…

凛音
「だから打算で付き合ってるなら…」

語尾が弱くなっていく凛音は花蓮の状態に初めて気づいた。

凛音
「なに、泣いているのですか?」

花蓮
「え!?」

花蓮は自分の頬に触れる。頬に触れた人指し指は、濡れていた。

今花蓮は泣いているのだ。

凛音
「………授業に遅れます。また」

さすがに泣かれるのは予想外だったろう凛音は、ばつが悪くなったのか授業に遅れるという言い訳でこの場から離れる。

凛音
「柊さんも遅れないように」

そのまま立ち止まっている花蓮に一言声をかけて早歩きで立ち去っていく。

……………

花蓮
「うう、うあう。うう」

黒井凛音が、いなくなったとたんに嗚咽が止まらなくなる。

その場にへたりこみ両手で顔を隠す。

花蓮
「うううう…うう…」

花蓮自身なにに泣いているのかは分からない。しかし…

「柊ー花蓮ーーーー」

花蓮
「!うううう…ううーん」

しばらくの間、その場で涙を流し続けたことは、誰も知らない…



         次に続く


こんにちは!またはこんばんわ!
あさにゃんです!

今度は期限を、守りつついい話しをかけたと、思います。

書いていて予定とはかなり違う感じにはなったのですが…。これはこれでよし!

という感じですね。

この話しで初めてちゃんと黒井凛音が出てきました。もしかしたらファンができるかもしれません!

各言う私も…

というわけでこれからは、バンバン黒井凛音をだして物語を引っ掻きまわしていきたいと思います。

それでは次回も頑張りますので、コメント、いいねの程よろしくお願いします!

P.S
(結構な自信話です)
絵描きさん、探してます!

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コメント

  • ミラル ムカデ

    次も楽しみにしてます‼️

    2
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