女嫌いと男嫌いの勘違い青春
1.不穏な学園生活の幕開け
モブ(女達
「「「キャーキャー」」」
モブ(女1
「見てみて雄也様よ!」
モブ(女2
「いつ見てもカッコイイわよねー」
モブ(女3
「私アタックしようかしら」
モブ(女1
「アンタじゃ無理よ」
モブ(女3
「わ、私じゃ無理だってわかってるんだけどさー」
モブ(女2
「雄也様は彼女作らないで有名だからね」
モブ(女3
「え!そーなの?」
モブ(女1
「なんでだろうね」
真
「相変わらずすごい人気だな〜
その人気俺にも分けてくれよ〜」
雄也
「ははは、お前俺のこと知ってるだろ?
もしかしなくてもケンカ売ってるのか?」
真
「知ってるからこそ俺にくれよ〜」
雄也
「あげられるならあげてる」
真
「まったく勿体無いな〜」
真
「さっきの女の子一年だろ?」
雄也
「ん?ああ青バッチだったな」
この学園、柊国立第一高等学園は学年ごとに色の違うバッチをつけなければならない。一年生なら青バッチ
二年生なら赤バッチ、三年生になると緑バッチといったぐわいだ。
男子なら左襟の所。女子なら左胸の所だ。それ以外はいたって普通と言えるだろう。制服に関しても他の学校とほとんど変わらない。多少の改良をしたり着崩したりしている生徒は多くいる。実際は国立らしい厳しい校則があるのだがまったく減る気配がないことから黙認されているような状態だ。
ちなみにこの男二人は赤バッチ、つまり二年生だ。
真
「まったくな〜。お前の人気知名度はんぱねーわ」
雄也
「ん?」
真
「お前知ってるか?」
雄也
「何を?」
真
「もう、一年生の間で雄也のファンクラブあるみたいだぜ〜。なんでも【ちょい悪感じのすっごいイケメン先輩がいるらしいよー】 【でも、よくクラスメイトとか先生に頼まれごとされるぐらい頼りになるとかなんとか】 【しかも彼女いないんだって】 【スポーツもすごいらしいよー】 【これはアタックチャンスでしょ】だそうだぜ〜」
雄也
「まったく迷惑な話だ」
真
「おいおい、バチあたりだな」
雄也
「事実だから仕方ないだろ」ハァー
真
「雄也はそのうち後ろから刺されそうだぜ〜」ハハハ
こう軽口を叩いて来るやつは新真(しんまこと)この愛嬌と名前から皆にはシンシンと呼ばれることの多いやつであり、俺の幼稚園からの、いわゆる幼馴染と言うやつだ。
真は肌白で金髪の刈り上げ、全体的にダメ男感漂う男だ。この柊国立第一高等学園のなかでの一番の俺の理解者であり友人だと思ってる男だ。
まぁ、そんなことを言ったら調子にのるので言わないが…。
信用はできるやつだ。で、その男がさっきから意味深なことを言っているこの言葉の意味は…
モブ(女達
「「「キャーキャー」」」
雄也
(うるせーな)
グッと拳を握りコメカミをピクピクさせる。今野球ボールあたりがあれば軽く握り潰すところだ。
まぁ、そんなことはできないんだがな。え?ここはリンゴを握り潰すイメージだって?
ははは、小ぶりのリンゴぐらいならホントに握り潰せますよ。などと一人漫才?をしていると隣で歩いていた真が話しかけてきた。
真
「やっぱりまだ駄目なのか?」ボソ
ホントにこいつは良い奴だな。よくふざけているイメージがあるだろうがこうやって周りに聞こえないように心配してくれるところは素直にありがたいと思う。
雄也
「ああ、やっぱり苦手だな」
真
「まぁ、無理もないよな。」
雄也
「心配かけるな」
真
「なぁーに、雄也に恩を売っとけば可愛い女の子とお近づきになれるからだけだし〜」ハハハ
声の大きさはもう元に戻っている。真もいつもの軽口モードに戻っている。全てが元通りだ。
いや、しかしこの胸の中にあるモヤモヤもとい怒りはまだ収まりそうにない。
そうこの俺、草彅雄也にはほとんどの奴が知らない秘密がある。それは…
モブ(女達
「「「キャーキャー」」」
雄也
(俺は女がだぃぃぃー嫌いだ!)
モブ(男達
「「「うぉぉぉぉー」」」
モブ(男1
「今日も美しいねー」
モブ(男2
「ほんとだぜ」
モブ(男1
「ああ、見るだけで癒やされる」
モブ(男3
「俺この前膝枕してもらう夢見たんだぜ!」
モブ(男4
「いやいや、俺なんかこの前アーンしてもらう夢見てさー」
モブ(男5
「お、俺は花蓮さんと(ゴニョゴニョ)し、した夢を…」
モブ(5以外
「「「「んだとごらぁー!」」」」
??
「おい、花蓮。また男どもが騒いでるぞ!?」
花蓮
(ほんと気持ち悪い)
「そうね凛。いつものことでしょう」
凛
「それもそうか!でも花蓮の隣で歩いていると女の自信ちょっとなくすわー」
花蓮
「なんで?」
凛
「別に男どもにモテたいとは思わないけど…花蓮しか注目されないとなるとなー」
凛
「ウチもそこそこ外見自信あるけど花蓮は一回りも二回りも上だからなー」
花蓮
「そんなことないわよ。凛だって可愛いじゃない」
凛
「嫌味か!それは嫌味なのか!?」
花蓮
「な、何をそんなに荒れているのかしら?」
凛
「ふん、もーいよーだ!ふん!」
彼女は福島凛。ここ柊学園の陸上部の部長であり、あのランニングシューズ大手メーカーのご令嬢。外見は茶髪で短髪。陸上部だからだろうか女の子にしてはやや肌が黒い部類であろう。背が少し低く小動物を連想させるとても元気溢れる少女だ。ボーイッシュ系女子の鑑である。
そしてこの美少女中の美少女、柊花蓮は成績優秀、眉目秀麗の完璧人。艶のあるロングストレートの黒髪。少し近寄り難い雰囲気があるががそれがまたいいアクセントになっており、スタイルもとてもスレンダーである。しかし、どことなく色気がある。間違いなく男が町中ですれ違いでもしたら100人中100人が振り返る美少女だ。
凛
「あ、そーだ!なーなー花蓮。クラスの生徒表みたみた!?」
花蓮
「ええ、一応目は通したけれど。なぜ?」
凛
「なぜ?って今年はあの草彅雄也と同じクラスだよ!」
凛
「もう、結構学園中の噂になってるくらいだよ」
花蓮
(草彅家の長男だったわね。草彅家の関係者には失礼のないようにと叔母様がおっしゃっていたわね。無理もないでしょうね【あの】草彅家の方なのだから。私の性格もあるだろうし)
凛
「ちょっと!花蓮聞いてる?」
花蓮
「ちゃんと聞いているわ。それで?どんな噂なの?」
凛
「まったく聞いてないじゃん…」
そう言って少しの肩を落とす素振りを見せる凛。(少し悪いことをしてしまった)と思い始めたとき
凛
「ついに学園一のイケメンと美少女のカップルができるーって噂」
凛
「聞いたことない?」
花蓮
「聞いたことないわね。それに一体誰と誰のカップルなの?」
凛
「は?花蓮と草彅さんに決まってんじゃん」ヤレヤレ
花蓮
「なんでよ。というかその噂誰か言っているのよ」
凛
「皆だよ。だって学園トップクラスのイケメンと美少女が一年たっても恋人を作る気配すらねーんだもん」
凛
「同じクラスになったら、もしかしたらって思うのもしかたねーんじゃね?」
花蓮
「そんなことは絶対に無いわ」
凛
「そんなこと言ってるやつにかぎって、案外コロッといきそうなんだけどな」チラ
花蓮
「そんなこと無いわ…そんなこと…」ボソボソ
凛
「え?ちょっと花蓮?」
花蓮
「…!な、何かしら?」
凛
「な、なんでもない」
花蓮
「そう…」
凛
(なんか今花蓮から負のオーラが出ていたような…き、きっと気のせいだよね。花蓮に限ってそんなこと…)チラ
花蓮
「………」グッ
凛
(なんか!拳を!握ってる!ど、どーしよ。なんか不味いこと言ったかな!?なんか言わなきゃ!)
凛
「早く新しいクラスいこ〜なんて」
随分と弱々しい声だ。普段の能天気そうな声色ではない。そのいつもと違う友人の様子を見て自分が今どんな状態なのか把握した。
花蓮
「ごめん。少し疲れてて」
凛
「そ、そっかー。花蓮は溜め込む所あるからなんでも言ってよー。手伝うからさ。と言っても手伝えることなんてたかが知れてるけど」
凛
(なーんだ。大したことなかったー)
凛
「ほらほら、クラスいこー」
少し無理がある言い訳かな?と思ったがそんな事はなかったようだ。しかし、危なかったもう少しでいつもの黒手帳(本人のつけた名前)に書き込むところだった。
この黒手帳には決して他の人には言えないような内容が書かれている。例を上げればさっき騒いでいた猿どもの愚痴などが上げられる。
彼女は柊家の次女としての立場がある。表立って暴言を言えないためこの黒手帳に書いているという訳だ。一見完璧超人の彼女にも嫌いなものは当然ある。そう、それは…
花蓮
(男ってホントに!バカね!)
次に続く
「「「キャーキャー」」」
モブ(女1
「見てみて雄也様よ!」
モブ(女2
「いつ見てもカッコイイわよねー」
モブ(女3
「私アタックしようかしら」
モブ(女1
「アンタじゃ無理よ」
モブ(女3
「わ、私じゃ無理だってわかってるんだけどさー」
モブ(女2
「雄也様は彼女作らないで有名だからね」
モブ(女3
「え!そーなの?」
モブ(女1
「なんでだろうね」
真
「相変わらずすごい人気だな〜
その人気俺にも分けてくれよ〜」
雄也
「ははは、お前俺のこと知ってるだろ?
もしかしなくてもケンカ売ってるのか?」
真
「知ってるからこそ俺にくれよ〜」
雄也
「あげられるならあげてる」
真
「まったく勿体無いな〜」
真
「さっきの女の子一年だろ?」
雄也
「ん?ああ青バッチだったな」
この学園、柊国立第一高等学園は学年ごとに色の違うバッチをつけなければならない。一年生なら青バッチ
二年生なら赤バッチ、三年生になると緑バッチといったぐわいだ。
男子なら左襟の所。女子なら左胸の所だ。それ以外はいたって普通と言えるだろう。制服に関しても他の学校とほとんど変わらない。多少の改良をしたり着崩したりしている生徒は多くいる。実際は国立らしい厳しい校則があるのだがまったく減る気配がないことから黙認されているような状態だ。
ちなみにこの男二人は赤バッチ、つまり二年生だ。
真
「まったくな〜。お前の人気知名度はんぱねーわ」
雄也
「ん?」
真
「お前知ってるか?」
雄也
「何を?」
真
「もう、一年生の間で雄也のファンクラブあるみたいだぜ〜。なんでも【ちょい悪感じのすっごいイケメン先輩がいるらしいよー】 【でも、よくクラスメイトとか先生に頼まれごとされるぐらい頼りになるとかなんとか】 【しかも彼女いないんだって】 【スポーツもすごいらしいよー】 【これはアタックチャンスでしょ】だそうだぜ〜」
雄也
「まったく迷惑な話だ」
真
「おいおい、バチあたりだな」
雄也
「事実だから仕方ないだろ」ハァー
真
「雄也はそのうち後ろから刺されそうだぜ〜」ハハハ
こう軽口を叩いて来るやつは新真(しんまこと)この愛嬌と名前から皆にはシンシンと呼ばれることの多いやつであり、俺の幼稚園からの、いわゆる幼馴染と言うやつだ。
真は肌白で金髪の刈り上げ、全体的にダメ男感漂う男だ。この柊国立第一高等学園のなかでの一番の俺の理解者であり友人だと思ってる男だ。
まぁ、そんなことを言ったら調子にのるので言わないが…。
信用はできるやつだ。で、その男がさっきから意味深なことを言っているこの言葉の意味は…
モブ(女達
「「「キャーキャー」」」
雄也
(うるせーな)
グッと拳を握りコメカミをピクピクさせる。今野球ボールあたりがあれば軽く握り潰すところだ。
まぁ、そんなことはできないんだがな。え?ここはリンゴを握り潰すイメージだって?
ははは、小ぶりのリンゴぐらいならホントに握り潰せますよ。などと一人漫才?をしていると隣で歩いていた真が話しかけてきた。
真
「やっぱりまだ駄目なのか?」ボソ
ホントにこいつは良い奴だな。よくふざけているイメージがあるだろうがこうやって周りに聞こえないように心配してくれるところは素直にありがたいと思う。
雄也
「ああ、やっぱり苦手だな」
真
「まぁ、無理もないよな。」
雄也
「心配かけるな」
真
「なぁーに、雄也に恩を売っとけば可愛い女の子とお近づきになれるからだけだし〜」ハハハ
声の大きさはもう元に戻っている。真もいつもの軽口モードに戻っている。全てが元通りだ。
いや、しかしこの胸の中にあるモヤモヤもとい怒りはまだ収まりそうにない。
そうこの俺、草彅雄也にはほとんどの奴が知らない秘密がある。それは…
モブ(女達
「「「キャーキャー」」」
雄也
(俺は女がだぃぃぃー嫌いだ!)
モブ(男達
「「「うぉぉぉぉー」」」
モブ(男1
「今日も美しいねー」
モブ(男2
「ほんとだぜ」
モブ(男1
「ああ、見るだけで癒やされる」
モブ(男3
「俺この前膝枕してもらう夢見たんだぜ!」
モブ(男4
「いやいや、俺なんかこの前アーンしてもらう夢見てさー」
モブ(男5
「お、俺は花蓮さんと(ゴニョゴニョ)し、した夢を…」
モブ(5以外
「「「「んだとごらぁー!」」」」
??
「おい、花蓮。また男どもが騒いでるぞ!?」
花蓮
(ほんと気持ち悪い)
「そうね凛。いつものことでしょう」
凛
「それもそうか!でも花蓮の隣で歩いていると女の自信ちょっとなくすわー」
花蓮
「なんで?」
凛
「別に男どもにモテたいとは思わないけど…花蓮しか注目されないとなるとなー」
凛
「ウチもそこそこ外見自信あるけど花蓮は一回りも二回りも上だからなー」
花蓮
「そんなことないわよ。凛だって可愛いじゃない」
凛
「嫌味か!それは嫌味なのか!?」
花蓮
「な、何をそんなに荒れているのかしら?」
凛
「ふん、もーいよーだ!ふん!」
彼女は福島凛。ここ柊学園の陸上部の部長であり、あのランニングシューズ大手メーカーのご令嬢。外見は茶髪で短髪。陸上部だからだろうか女の子にしてはやや肌が黒い部類であろう。背が少し低く小動物を連想させるとても元気溢れる少女だ。ボーイッシュ系女子の鑑である。
そしてこの美少女中の美少女、柊花蓮は成績優秀、眉目秀麗の完璧人。艶のあるロングストレートの黒髪。少し近寄り難い雰囲気があるががそれがまたいいアクセントになっており、スタイルもとてもスレンダーである。しかし、どことなく色気がある。間違いなく男が町中ですれ違いでもしたら100人中100人が振り返る美少女だ。
凛
「あ、そーだ!なーなー花蓮。クラスの生徒表みたみた!?」
花蓮
「ええ、一応目は通したけれど。なぜ?」
凛
「なぜ?って今年はあの草彅雄也と同じクラスだよ!」
凛
「もう、結構学園中の噂になってるくらいだよ」
花蓮
(草彅家の長男だったわね。草彅家の関係者には失礼のないようにと叔母様がおっしゃっていたわね。無理もないでしょうね【あの】草彅家の方なのだから。私の性格もあるだろうし)
凛
「ちょっと!花蓮聞いてる?」
花蓮
「ちゃんと聞いているわ。それで?どんな噂なの?」
凛
「まったく聞いてないじゃん…」
そう言って少しの肩を落とす素振りを見せる凛。(少し悪いことをしてしまった)と思い始めたとき
凛
「ついに学園一のイケメンと美少女のカップルができるーって噂」
凛
「聞いたことない?」
花蓮
「聞いたことないわね。それに一体誰と誰のカップルなの?」
凛
「は?花蓮と草彅さんに決まってんじゃん」ヤレヤレ
花蓮
「なんでよ。というかその噂誰か言っているのよ」
凛
「皆だよ。だって学園トップクラスのイケメンと美少女が一年たっても恋人を作る気配すらねーんだもん」
凛
「同じクラスになったら、もしかしたらって思うのもしかたねーんじゃね?」
花蓮
「そんなことは絶対に無いわ」
凛
「そんなこと言ってるやつにかぎって、案外コロッといきそうなんだけどな」チラ
花蓮
「そんなこと無いわ…そんなこと…」ボソボソ
凛
「え?ちょっと花蓮?」
花蓮
「…!な、何かしら?」
凛
「な、なんでもない」
花蓮
「そう…」
凛
(なんか今花蓮から負のオーラが出ていたような…き、きっと気のせいだよね。花蓮に限ってそんなこと…)チラ
花蓮
「………」グッ
凛
(なんか!拳を!握ってる!ど、どーしよ。なんか不味いこと言ったかな!?なんか言わなきゃ!)
凛
「早く新しいクラスいこ〜なんて」
随分と弱々しい声だ。普段の能天気そうな声色ではない。そのいつもと違う友人の様子を見て自分が今どんな状態なのか把握した。
花蓮
「ごめん。少し疲れてて」
凛
「そ、そっかー。花蓮は溜め込む所あるからなんでも言ってよー。手伝うからさ。と言っても手伝えることなんてたかが知れてるけど」
凛
(なーんだ。大したことなかったー)
凛
「ほらほら、クラスいこー」
少し無理がある言い訳かな?と思ったがそんな事はなかったようだ。しかし、危なかったもう少しでいつもの黒手帳(本人のつけた名前)に書き込むところだった。
この黒手帳には決して他の人には言えないような内容が書かれている。例を上げればさっき騒いでいた猿どもの愚痴などが上げられる。
彼女は柊家の次女としての立場がある。表立って暴言を言えないためこの黒手帳に書いているという訳だ。一見完璧超人の彼女にも嫌いなものは当然ある。そう、それは…
花蓮
(男ってホントに!バカね!)
次に続く
コメント