探偵の道

ヨンデミ〜ナ

1.盗難事件①

「おとといの午後6時ごろ、○○線の電車内で大きなバックを持ったこの学校の生徒が満員電車の中でとても邪魔だったらしい。みんなも周りのことをよく見て行動してください。」
おれらのクラス、5組の坂本先生の長ったらしいHRが終わる
「起立。礼」
あぁ、眠い。帰りはスタバにでも行ってゆっくりしようそうして教室から出ようとしたが自分の名前を呼ばれて止まった
見ると親友の瑛太が小走りでやってくる
「なんだよ瑛太。今こうやってお前と話してる時間もおれは歩いてスタバに行ってゆっくりしたい」
我ながら親友に対する態度かと思う
「さすが俊二だね。でも待って、大樹も今日一緒に帰るから2組のHR終わるまで待とう」
大樹とは俺たちと仲のいいアメフト部の友達である。
「今日は部活ないのか、あいつ」
仕方ないから2組が終わるまで5組の教室で待っていた。
5日前からほぼ毎日雨が降っている七月の中頃。残り少ないカルピスを飲み干し、大樹が来るのを待った。しばらくして大樹が来たので3人でスタバに直行した。
「そいえばなんで大樹は部活がないんだ?」
涼しいスタバの店内でフラペチーノを飲みながらふと思った。
「なんか、この前先輩の防具が盗まれたらしくてそれで今問題になってんだ。」
驚いた。あんな汗臭そうなものを盗む人がいるのか
「へえ、そんなものを盗む人なんているんだ」
瑛太も同じことを思ったらしい。まあそれが普通だろう。
「防具ってあの肩幅めっちゃ広くなるやつでしょ?あんなでかいのどうやって盗まれるんだ」
「おれにもわからない。でも昨日の放課後部活をしようと思って着替えた時になくなってることに気づいたらしいんだ」
世の中には物好きもいるものだ。それよりもフラペチーノは最後にクリームが残ってしまうな。上手に飲めない。

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