異世界に転生したのは、もはや必然と言うべき
第2話 異世界のルール
「………俺にしかできない?」
「はい」
俺には国を救うなんてできるわけが無い。ましてや異世界なんだで。
「いいですか?レイ様。」
何故か俺の名前を知っている女。まぁ、恐らく異世界なら何でもありなんだろう。
「レイ様?」
「あぁ、なんだ?」
「はい、まずこの世界のシステムについて説明しますね。この世界では、争いごとの時の直接的な暴力が禁止されています。」
「直接的な暴力?なんで、そんなの守らなければいいじゃないか。」
「いいえ。私たちには直接的な暴力を他者に行った時、罰が与えられるようになっています。」
罰………
「しかし直接的な暴力が禁止されたといえ、領地争いなどで戦争は起こり続けます。」
「で、でも暴力は禁止されてはるんじゃないのか?」
「はい。ですから私たちは間接的な暴力、つまり言葉の暴力です。相手を精神的に打ちのめし、先にギブアップした方が負けになります」
確かにそれなら俺を選んだ理由も納得出来なくはないが、イマイチ説得力がない。
「言葉の暴力って言うのは、馬鹿とかそういうのか?」
「えっ…………?はい、相手を精神的に弱らせる言葉なら制限はありませんが………?」
「ふーん。ねぇ、試しに勝負とか出来ないの?」
「あ、できますよ!子供に人気のゲームなんですが ……結構練習になるんですよね」
   そう言うと、腰についた小さなポーチの中から人生ゲームのボードのようなものをとりだした。
   ただ、女が出したボードにはコードが2つ延びていて、鉄製のリストバンドのような物がついている。
「…………なんだこれ」
「これは国取りゲームというボードゲームで、この腕輪を着けて勝敗を争います。」
「……この腕輪を着ける意味はなにかあるのか?」
「はい!この腕輪には特殊なチップが付いていて、相手の精神状態の変化が分かるようになっています」
「なるほどな。よく出来てるな」
「では、勝負してみますか?」
「あぁ、勝負だ」
「言っておきますが、手加減はしませんよ」
ニヤリと笑いながら俺を見つめる。そうとう自信があるようだ。
「あぁ、必要は無い」
「では、レイ様は初めてですし、練習なので賭けるものは無しでいいですかね?」
「何でもいいぞ。お前が決めろ」
「分かりました」
    そう言うと女はボードを腰の高さ位まで持ち上げると、カチッという音がした。
「……ど、どうなってんだ」
どこまでも続く草原は姿を消し、6畳程の部屋になっていた。
「座ってください」
   女がそう言うと椅子が2つとテーブルが現れる。
俺は女に従い素直に椅子に座った。
「このボード、裏にスイッチが着いていて、それに触れながら部屋や置き物を想像すると現れるようになるんです」
「すごいな………」
「では、始めましょうか。まずは腕輪をはめて下さい。次に私がパルティと言うので、私に合わせて言ってください。そしたら勝負開始です」
「わかった」
「「パルティ!!」」
「はい」
俺には国を救うなんてできるわけが無い。ましてや異世界なんだで。
「いいですか?レイ様。」
何故か俺の名前を知っている女。まぁ、恐らく異世界なら何でもありなんだろう。
「レイ様?」
「あぁ、なんだ?」
「はい、まずこの世界のシステムについて説明しますね。この世界では、争いごとの時の直接的な暴力が禁止されています。」
「直接的な暴力?なんで、そんなの守らなければいいじゃないか。」
「いいえ。私たちには直接的な暴力を他者に行った時、罰が与えられるようになっています。」
罰………
「しかし直接的な暴力が禁止されたといえ、領地争いなどで戦争は起こり続けます。」
「で、でも暴力は禁止されてはるんじゃないのか?」
「はい。ですから私たちは間接的な暴力、つまり言葉の暴力です。相手を精神的に打ちのめし、先にギブアップした方が負けになります」
確かにそれなら俺を選んだ理由も納得出来なくはないが、イマイチ説得力がない。
「言葉の暴力って言うのは、馬鹿とかそういうのか?」
「えっ…………?はい、相手を精神的に弱らせる言葉なら制限はありませんが………?」
「ふーん。ねぇ、試しに勝負とか出来ないの?」
「あ、できますよ!子供に人気のゲームなんですが ……結構練習になるんですよね」
   そう言うと、腰についた小さなポーチの中から人生ゲームのボードのようなものをとりだした。
   ただ、女が出したボードにはコードが2つ延びていて、鉄製のリストバンドのような物がついている。
「…………なんだこれ」
「これは国取りゲームというボードゲームで、この腕輪を着けて勝敗を争います。」
「……この腕輪を着ける意味はなにかあるのか?」
「はい!この腕輪には特殊なチップが付いていて、相手の精神状態の変化が分かるようになっています」
「なるほどな。よく出来てるな」
「では、勝負してみますか?」
「あぁ、勝負だ」
「言っておきますが、手加減はしませんよ」
ニヤリと笑いながら俺を見つめる。そうとう自信があるようだ。
「あぁ、必要は無い」
「では、レイ様は初めてですし、練習なので賭けるものは無しでいいですかね?」
「何でもいいぞ。お前が決めろ」
「分かりました」
    そう言うと女はボードを腰の高さ位まで持ち上げると、カチッという音がした。
「……ど、どうなってんだ」
どこまでも続く草原は姿を消し、6畳程の部屋になっていた。
「座ってください」
   女がそう言うと椅子が2つとテーブルが現れる。
俺は女に従い素直に椅子に座った。
「このボード、裏にスイッチが着いていて、それに触れながら部屋や置き物を想像すると現れるようになるんです」
「すごいな………」
「では、始めましょうか。まずは腕輪をはめて下さい。次に私がパルティと言うので、私に合わせて言ってください。そしたら勝負開始です」
「わかった」
「「パルティ!!」」
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