In.games

イヌイマロ

悪夢の始まり

目覚めたら、そこは大きなドーム状の
古代コロッセオのようであった。
隣には和葉が倒れている。

一也「和葉っ…!しっかりしろ!!」

和葉「一也…うん。大丈夫…。」

一也「…ここは…どこだ?」

周りを見ると、俺たちと同じように
訳が分からなくただ呆然と立っている人々…
In.gamesのプレイヤー達だと思う。
約2万人のプレイヤーが集まると、
この広いドームも狭く感じてくる。

すると、突然辺り一面が暗くなった。

?「ようこそ。プレイヤー諸君。私のゲームの世界へ。」

声のする方向に目を向けると、
そこには、
ゲームマスターがいた。

男性「…!どうして…。ゲームマスターが…。」

ゲームマスター
「君たちに来てもらったのは他でもない。
実験である。
…2017年、このIn.gamesのアプリが全国的に
配信された。この10年間、1度もゲーム大賞を逃したことはない、不動の作品だ。
そして、今それが、10周年にも達し、
我から君たちにプレゼントを用意した。
この″ゲーム″に転移してもらうこと。
In.gamesの世界をそのまま再現したものだ。
君たちにはこのゲームをクリアしてもらうことが
条件だ。クリアできたら、この世界から出ることができる。どうだ。簡単な話だろ。

では、ここでゲーム内でのルールを説明する。

・ゲーム内でモンスター、魔物を倒した場合、
君たちのレベルポイントに加算される。
君たちのレベルポイントが20になれば、この世界から脱出することが可。
また、ボス戦で勝てば、一つレベルが上がることができる。

・ゲーム内でのチート、イカサマと思われる行為、ツールアシスタントを使うことは禁止とする。

・ゲーム内に元からいた、精霊、街にいる住人、
いわゆる架空の人物を襲ってはいけない。

・ゲーム内で、ギルド、パーティを組むことよ許可。最大50人までとする。ボス戦でのギルド同士の協力も可。

…そして五つ。」




ゲームマスター
「ゲーム内での″殺傷、殺人″を
可、とする。」

プレイヤー「…っ!」

ゲームマスター
「モンスター、魔物、プレイヤーを倒した場合、君たちのレベルポイントに加算される。
メニュー画面を開く、持ち物を確認する、
HPのパラメータをみる等が出来る。
…ボス戦でリスクをおかしてまで挑むか、
地道に倒すか、は君たち次第だ。
尚、殺された人々は、
″永久に″現実世界へ戻ることはできない。」

ゲームマスター
「…以上で説明は終わりだ。
そうだ。この世界への歓迎の意を示して、
もう一個プレゼントだ。
ソルドと、武装装備だ。
君たちの持ち物の中に入れたので後で確認を
しておけ。

では、幸運を祈る。」


そう言って、ゲームマスターは暗闇に消え失せるように去っていった。

男性1「な、なんなんだよ!!死んだら元の世界に帰れないだと!冗談いうな!!」

男性2「…なぁ、ちょいお前試しに…
             ぐはっ…!!!」

後ろから何者かに刺された男性は
光のように消えていった。

和葉「いやっ…!」

一也「とにかくここは危険だ。人のいないところに行くぞ。」




走っていたら、いつのまにか草原についた。

一也「…くそっ…なんなんだよ。
死んだら現実に帰れないとかっ…。」

和葉「ど、どうする?一也…。」

一也「…心配するな。俺が必ず、
元の世界へ帰らせる。」

試し近くにいた、モンスターを倒してみることに
した。

モンスター「ピギィーー!!!!!」

一也「…あぁ〜っ!!」

俺は一気に剣を振り上げた。
剣がモンスターに直撃すると、
モンスターは消えていった。

一也「一レベル上がる為には、1000体のモンスターを倒すしかレベルが上がらない…。
20レベルって…2万の敵を倒さないといけない…のか…」

和葉「…そんなのっ…無理だよ!!」

一也「とにかく今日は寝床の確保とモンスターを1匹でも多く倒すぞ。」

和葉「ぅ、うん。分かった。」

俺たちは果てしないどん底な道を
どこまでも歩いていた     ー


これは、
″無理ゲー″だ。
これは、
″デスゲー″だ。
だけど…
このゲームを″クリア″しねーと。

必ず倒してみせる。ゲームマスター!!
















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