嘘は異世界を救うのか、滅ぼすのか

ノベルバユーザー183896

第24話 嘘は婚約者に恋の色を報せる⑥

帝都に着いてから一週間が経った。
7日目の午後7時。


シンドウさんからの約束の連絡は来た。


「私が帝都で調べたことと赤神お姉ちゃんについて調べたことはこのくらいですかね。赤神さんを味方にすること検討頼めませんか?」


ケータイ越しにシンドウさんに頼みを入れる。


「ああ、いいぞ。ミッシーの話が本当であればぜひ欲しいと思うほどだ。正直そこまで話が進むとは思わんかったぞ、やるじゃないかよ。」


「ほ、本当ですか!じゃあ赤神さんを味方にするということでいいんですか?」


私は嬉しさのあまり少し興奮してしまった。赤神さんの恋を応援すると決めた以上。ここは動揺してもしょうがない。


「だがな、俺はぜひとも欲しいがケンジがそれを望んでいない。だから味方にしたいならミッシーがケンジを説得する必要があるがな。俺がその件に関してケンジを説得はしない。俺にとってはケンジが仲間に戻ってくるのであれば、それ以外はささいな差でしかないからな。」


「え?でもさっきシンドウさんぜひとも欲しいって言ってくれたじゃないですか!..いえケンジさんは望んでないというのは赤神さんを巻き込みたくないとかですか?」


「ケンジのことを考えれば1割程はそういうことも考えてそうだが、根本的なところは違うだろうな。」


私はケンジさんの声しか聴いたことがない、だから調べたのだがあまりにも情報が手に入らなかったのだ。ケンジさんは意図して自分のこと見せていないとしか思えないほどに、手に入った情報は戦果だけだ。


「じゃあなんなんですか?ケンジさんが赤神さんを避ける理由は。シンドウさんは自分で調べさせようとかって考えて情報を与えなかったんですよね?ケンジさんに勝ったことがあるとか重要情報すぎでしょ!..今回私は自分の力を全力で使ってもダメでした。だからお願いします!教えてください!」


「..やっぱり俺の観る目は間違っていなかったな。悪い独り言だ。分かったチャンスをやろう。その気概に免じてな。赤神さんの裏を探せ一週間の期間をやる。ここからは情報が手に入り次第情報が欲しいからな、2日に一度連絡を入れる。最終日もだ。早い吉報を期待する。」


「え?裏ですか?何のことで...切れちゃった。もう!何で教えてく...いやここは調べないといけませんよね。赤神さんとは連絡が取れるようにしてあるから問題は一週間以内に会うことができるか。」


私はもう一度会えないか、メールを赤神さんに送る。赤神さんがどうしても電話だと履歴が残る上に話す内容がどこでバレるか分からないとのことで、メールで頼むとのことだった。メールは嫌いだその場ですぐ確認が取れ..。メールが返ってきた。はや!


「この度はメール頂き感謝します。そのお友達からのメールは初めてなので何を書けばいいのか分からないため、不作法であったら誤りたい。そして直します。今後もよかったらメールして頂けると幸いです。
返信が遅れてしまっていないだろうか。遅れてしまっていたら申し訳ない。着信音は特別性のにして会議中だったが中断した。なので遅れてしまったのなら謝る。申し訳ない。メールの件に関してだが、3日後の午後13時にまた時計台でいいだろうか。もし都合が悪かったら言ってくれ。近郊で小競り合いが起こってる新兵の援護にいく予定だったがキャンセルする。心配だが構わないだろ。以上です。どうでしょうか?返信心より待っています。と」


詩歌は深呼吸をする。こういう時は心を落ち着かせるものだ。よし


「....長いわ!この人本当に友達いないんだな。会議中断しちゃいけないだろうに、そして新兵を見捨てちゃだめでしょ!もうツッコミどころしかないよ~。...とりあえず返信しないと赤神さんが心配だ。」


「お姉ちゃん。メールの返信早くて驚いたくらいだよ。ありがとう! 三日後で大丈夫だよ。会議の邪魔してしまってごめんね。お仕事頑張ってね。妹より。と送信!」


しまった。会議中なんだよね今、また会議中断させてしまうかも!メール来た。だから早いよ!


「本当に詩歌ちゃんはいい子ね。会議のことはいいのよ。さっき会議中にメールとは何事じゃって!お偉いさんに言われたけど。何か文句があるんですか?私にとっては外交問題にかかわる重要案件より大切なんですが。と言ったら。..そうかすまんかったの。赤神のことだから何か事情があるんだろう。どうぞ続きを。と言ってくれたわ。少し笑ってしまいそうになったわね。三日後ね承知しました。すぐにでもいいんよ、新兵の命より詩歌ちゃんの方が私は大事に思っているわ!何かあったらいつでも連絡して、私の権力を持って必ず守るから。 お姉ちゃんより。と」


詩歌は深呼吸をする。こういう時は心を落ち着かせるものだ。よし、さっきもしたような気がするな


「....長いわ!帝国機関のお爺ちゃんごめんなさい!悪くない悪いのは私です。会議中断させてしまってごめんなさい!外交問題に何かあったらどうしよう!愛が愛が重すぎるよ!なんでこんなんになるまで赤神さんほっといちゃったんだよ~。この人マジでやりかねないよ!」


「お姉ちゃん、ありがとう。私凄くうれしいよ。じゃあ三日目よろしくね。今日はもう遅いし寝るね。本当はお姉ちゃんと一緒に寝たいんだけどね。わがまま言っちゃだめだよね。返信は会議終わってからでいいからね。おやすみお姉ちゃん。と送信!」


さて三日後か、何をしようかな?まだ調べられていないことがあるはず!頑張りますよ~ファイト!オー!

「ファンタジー」の人気作品

コメント

コメントを書く