こんな俺でも恋をする

白葉南瓜

新たな高みへ

その後に、色々な能力をみしてから自分の部屋に戻っていった。
「今日はありがとうございました」
「いえいえー、俺も俺で慣れてない能力とか使って、調整とかできたから良かったよ」
俺はそうヒビキに言ってから、浴室に向かっていった。

俺は湯船につかりながら、今日、ヒビキに見した能力の再調整をしていた。とその時にクロユリが話しかけてきた。
「主よ。零がお主と話したいと言っているのだがいいか?」
「何だ?まぁー、時間もあるから、少し待ってってくれ」
俺はそう言い、風呂から出て行った。
「ヒビキー、空いたよー」
「はーい」
ヒビキに風呂が空いた事を伝えてから、ベッドに寝そべって、目を閉じた。

地面に足がついた感触がしたので目を開く。
目を開くと、そこに広がるのは何処にでもありそうな神社が広がっていた。境内を奥に進んでいくとそこにはクロユリと楽しんで話している。零だと思われる人物がそこにいた。
「あ、君が信だね?はじめましてかな?」
「ああー、始めましてだ。で、どうした。わざわざ、俺を精神世界に呼び出して」
「君とは直接話したくて...本題だが、君に受け取ってほしい物がある」
そう言い、零は神社の本殿の中に入っていった。
少したってから、零が戻ってきた。もだって来た零の手には一本の刀が在った。
「これなんだけど。名前は「闇暁・桜椿[鬼瓦]。もうそろそろ、僕の限界だからね」
その刀を渡す時にボソッと小さく一言付け足してきた。その小さい声を俺は聞き逃さずに顔をあげた。
「限界って何だよ?」
「言葉のまんまだよ。君が僕の中に出来た時から僕は弱って行ってる。あの時に君に頼まれて粒子で出て行けたのも奇跡に近い」
その話を聞いていると、胸が苦しくなっていく。
零は外の世界を見たくても見れず、ただ一人この神社で過ごしていた。
だがある日、鬼眼もとい、クロユリ本当の名前は紅蓮が此処に来たらしい。
「俺が...生まれてこなかったら」
「そんな事、言うな。君が生まれてきた意味もあるからここにいるのだろ」
そんな時にクロユリは、寂しい顔をして空をみていた。
「クロユリはこれで良いのかよ!」
「どうしろと言うのだ!我は両方に生きてほしいが、零が死ぬ代わりにお主が生きて、お主が死ぬ代わりに零が生きるの2択しかないのだ」
「だったら、鬼眼を零に戻してお前が支えていたら生きれるんじゃないか?」
俺が放った言葉でクロユリが怒って胸倉を掴んで、怒鳴り散らしてきた。
「お前は!零が考えて考えて考え抜いて、その手段は使わないって言ってお前を優先してくれたのに、そんな事を言うのか!そんなに死にたいのなら、私がここでお前を殺すぞ!」
怒鳴り終わったクロユリは息を荒げて肩で呼吸をしていた。あと、その瞳から涙を流していた。
「紅蓮、そのあたりにしておけ」
零が刀を持っているクロユリを落ち着かせていた。

俺はその光景を見ているが遠いところでおきているように見えた。

『彼と彼の物語が進んで行く』

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