転生したSランク冒険者は最強を目指す
第十三話 怪しい影
あの後、俺達は互いの現状を話しあったり、転生前の過去話で盛り上がったりしているとあっという間に日が暮れてしまいそれぞれの宿に解散した。そして宿に帰ると二人が夕飯を食べ終え、待っていた
「ノア、遅かったじゃねぇか」
「悪い、まあ、婚約者が出来たりと色々あってな」
「……はぁっ!この短時間に婚約者が出来るとか一体なにがあった!」
レオンが周りに迷惑が掛からない程度の音量で驚愕の声を上げ、ソフィアは驚きに目を見開いている。まあ、今まで頑なにとは言わないまでも求婚を断り続けた俺に婚約者が急に出来たとか驚愕して当たり前だろう、だって俺がもしレオン達の立場だったらこう言う状況で驚いていただろうからな
「っても、お互いに利益があるから婚約しただけだぞ?」
「その利益と言うは気になりますが、婚約した相手は誰なんですか?」
「エリラス・エルアトって言う森霊国の王女様、護衛対象の一人って言えば分かるか?いや、分からないだろうけど」
まあ、実際は俺と同格だったから護衛なんて必要無かっただろう、むしろ並みの護衛ならその護衛が護られる側になると言う間抜けな事になるだろうしな
「いえ、分かりますよ。見た目と雰囲気が全く合致してない森人族の少女ですよね。成る程、彼女なら納得です。レオンがお兄様と同じように実力の底が見えないって言っていましたから」
「ん?、なんで知ってるんだ、アイツが試験を受けたのは今日で見る機会も会う機会も無かったよな?」
何故か納得したような様子のソフィアに俺は疑問を言葉を掛ける。間違えなくエリラスが王都に到着したのは今日、試験を受けたのも今日、見るような機会も会うような機会もなかったはずなんだが
「レオンと護衛対象を見に行ったり、身形を空術で確認したりしていたんです。幸い時間はたっぷりありましたから」
「ああ、王都周りを終わって暇だったから丁度良かったんだ」
「成る程、それにしても運が良かったな。エリラスいや、アイツに並ぶ技巧者が居てその気だったら重傷、当たりどころが悪ければ致命傷を負っていたかもしれないぞ?」
アイツらと言うか俺もだけど空間に歪みなんか有れば平気で空間越しに攻撃して来るからな
そう今まで戦った強敵達に想いを馳せていると、二人がバツが悪そうな顔をして視線を逸らしていた
「ん、どうかしたか?」
「ああ、うん、えーっと、そのだなぁ」
「本当にどうしたんだよ」
「まあ、そのぅ、なんだ。もしかして全身黒装束のいかにも怪しい奴を空術で追跡するのは、あんま良くなかったかぁ?」
その言い方だと、その黒装束の怪しい奴は空間を超えて攻撃出来そうなくらい強いように感じるってことだよな、しかもレオン達が気が付いたってことは他国の王族の周辺だろう
…いくらなんでも怪し過ぎだろう。とりあえず俺も後で調べてみるか
「…いや、そこまで怪しいなら追跡して正解だな。ただ、光術で重傷を治癒出来るくらいの魔力は残しておけよ。勿論、ソフィアもな」
「分かった」「はい、分かりました」
俺の言葉にレオン達は頷いた。
まあ、この言葉は二人の魔力残量を見る限り言わなくても分かっているみたいだから、念押しに近いかもしれないけどな
「ところで、その黒装束を追跡してなにか分かった事はあったか?」
「いえ、それがですね、貴族街の方に行ったのは確認出来たのですが、そのあと直ぐに見失ってしまいまして、これといった情報の入手は出来ませんでした」
「体格はどんな感じだったか分かるか?」
その質問にソフィアは首を横に振った
「いいえ、そこまでは…、ただ、大柄なローブを着ていました」
「了解、それだけ判れば十分だ、それじゃ今日はもう寝るか」
俺は口元に薄い笑みを浮かべながらそう言うと、二人は俺の笑みの理由を理解したのか呆れたような顔になり頷いた。
もし、相手にバレているならレオン達に緊張感が殆どない風に見せかけるのが一番だ。その為にはさっさと寝かせてしまうのがいい
さて、自らに気付いた危険な存在が睡眠という無防備な体勢を晒す、そんな状況であの二人に実力が測れないくらいの実力者、つまりSSランク上位クラス以上の実力者がどんな行動を徴すか、とても楽しみだ
「さてと、俺も俺で戦闘の準備をしますか」
俺は自分の戦闘狂という悪癖が発動しているの感じつつ、久し振りにまともに戦える存在を前についついテンションが上がるのだった
主人公が黒装束を久し振りにまともに戦えるとしたのは、今まで出てきたキャラの中でまともに戦えるのがエリラス・エルアトだけで、しかもエリラス・エルアトとは公共の場所でいきなり戦闘するのは、国的な意味で色々問題があった為に戦闘出来なかったせいです。因みにまともに戦えないの具体的な意味をキャラ毎に書くと、
アルカイト家当主兼アルディア領主
アルバート・アルカイト・アルディア
剣の技術単体なら兎も角、本来の戦闘スタイルである剣と盾と魔法を同時に使われると堅牢過ぎかつ、火力もかなり高くどうしようもなくなる
アルバート・アルカイト・アルディアの妻
ソルティナ・アルカイト
接近は魔法の弾幕でほぼ不可能、仮に接近出来たとして確実に無傷とは行かず、本人も結構接近戦が出来る為、すぐに距離を離され、また弾幕みたいな感じで正直、戦っているとは言えないような惨状になる
アルカイト家のメイド
アリナ
メイド業務で忙しく戦闘の暇がない事と本気で隠密行動をされると隣にいても気がつけないから戦闘以前の問題
他多数
ノア・アルカイトとまともに戦闘出来るほど強くない
こんな感じになります。因みに名前だけしか登場していないキャラは除いてあります
「ノア、遅かったじゃねぇか」
「悪い、まあ、婚約者が出来たりと色々あってな」
「……はぁっ!この短時間に婚約者が出来るとか一体なにがあった!」
レオンが周りに迷惑が掛からない程度の音量で驚愕の声を上げ、ソフィアは驚きに目を見開いている。まあ、今まで頑なにとは言わないまでも求婚を断り続けた俺に婚約者が急に出来たとか驚愕して当たり前だろう、だって俺がもしレオン達の立場だったらこう言う状況で驚いていただろうからな
「っても、お互いに利益があるから婚約しただけだぞ?」
「その利益と言うは気になりますが、婚約した相手は誰なんですか?」
「エリラス・エルアトって言う森霊国の王女様、護衛対象の一人って言えば分かるか?いや、分からないだろうけど」
まあ、実際は俺と同格だったから護衛なんて必要無かっただろう、むしろ並みの護衛ならその護衛が護られる側になると言う間抜けな事になるだろうしな
「いえ、分かりますよ。見た目と雰囲気が全く合致してない森人族の少女ですよね。成る程、彼女なら納得です。レオンがお兄様と同じように実力の底が見えないって言っていましたから」
「ん?、なんで知ってるんだ、アイツが試験を受けたのは今日で見る機会も会う機会も無かったよな?」
何故か納得したような様子のソフィアに俺は疑問を言葉を掛ける。間違えなくエリラスが王都に到着したのは今日、試験を受けたのも今日、見るような機会も会うような機会もなかったはずなんだが
「レオンと護衛対象を見に行ったり、身形を空術で確認したりしていたんです。幸い時間はたっぷりありましたから」
「ああ、王都周りを終わって暇だったから丁度良かったんだ」
「成る程、それにしても運が良かったな。エリラスいや、アイツに並ぶ技巧者が居てその気だったら重傷、当たりどころが悪ければ致命傷を負っていたかもしれないぞ?」
アイツらと言うか俺もだけど空間に歪みなんか有れば平気で空間越しに攻撃して来るからな
そう今まで戦った強敵達に想いを馳せていると、二人がバツが悪そうな顔をして視線を逸らしていた
「ん、どうかしたか?」
「ああ、うん、えーっと、そのだなぁ」
「本当にどうしたんだよ」
「まあ、そのぅ、なんだ。もしかして全身黒装束のいかにも怪しい奴を空術で追跡するのは、あんま良くなかったかぁ?」
その言い方だと、その黒装束の怪しい奴は空間を超えて攻撃出来そうなくらい強いように感じるってことだよな、しかもレオン達が気が付いたってことは他国の王族の周辺だろう
…いくらなんでも怪し過ぎだろう。とりあえず俺も後で調べてみるか
「…いや、そこまで怪しいなら追跡して正解だな。ただ、光術で重傷を治癒出来るくらいの魔力は残しておけよ。勿論、ソフィアもな」
「分かった」「はい、分かりました」
俺の言葉にレオン達は頷いた。
まあ、この言葉は二人の魔力残量を見る限り言わなくても分かっているみたいだから、念押しに近いかもしれないけどな
「ところで、その黒装束を追跡してなにか分かった事はあったか?」
「いえ、それがですね、貴族街の方に行ったのは確認出来たのですが、そのあと直ぐに見失ってしまいまして、これといった情報の入手は出来ませんでした」
「体格はどんな感じだったか分かるか?」
その質問にソフィアは首を横に振った
「いいえ、そこまでは…、ただ、大柄なローブを着ていました」
「了解、それだけ判れば十分だ、それじゃ今日はもう寝るか」
俺は口元に薄い笑みを浮かべながらそう言うと、二人は俺の笑みの理由を理解したのか呆れたような顔になり頷いた。
もし、相手にバレているならレオン達に緊張感が殆どない風に見せかけるのが一番だ。その為にはさっさと寝かせてしまうのがいい
さて、自らに気付いた危険な存在が睡眠という無防備な体勢を晒す、そんな状況であの二人に実力が測れないくらいの実力者、つまりSSランク上位クラス以上の実力者がどんな行動を徴すか、とても楽しみだ
「さてと、俺も俺で戦闘の準備をしますか」
俺は自分の戦闘狂という悪癖が発動しているの感じつつ、久し振りにまともに戦える存在を前についついテンションが上がるのだった
主人公が黒装束を久し振りにまともに戦えるとしたのは、今まで出てきたキャラの中でまともに戦えるのがエリラス・エルアトだけで、しかもエリラス・エルアトとは公共の場所でいきなり戦闘するのは、国的な意味で色々問題があった為に戦闘出来なかったせいです。因みにまともに戦えないの具体的な意味をキャラ毎に書くと、
アルカイト家当主兼アルディア領主
アルバート・アルカイト・アルディア
剣の技術単体なら兎も角、本来の戦闘スタイルである剣と盾と魔法を同時に使われると堅牢過ぎかつ、火力もかなり高くどうしようもなくなる
アルバート・アルカイト・アルディアの妻
ソルティナ・アルカイト
接近は魔法の弾幕でほぼ不可能、仮に接近出来たとして確実に無傷とは行かず、本人も結構接近戦が出来る為、すぐに距離を離され、また弾幕みたいな感じで正直、戦っているとは言えないような惨状になる
アルカイト家のメイド
アリナ
メイド業務で忙しく戦闘の暇がない事と本気で隠密行動をされると隣にいても気がつけないから戦闘以前の問題
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ノア・アルカイトとまともに戦闘出来るほど強くない
こんな感じになります。因みに名前だけしか登場していないキャラは除いてあります
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