死ねば死ぬほど最強に?〜それは死ねってことですか?〜
第84話〜復讐〜
シバが戦場に現れた頃。それは国に向かって進行していた。
「敵らしき者を発見しました」
「そうか。数と姿は?」
「数は五人。いずれも竜人です」
「そんなバカな。まさか」
バルクは報告に驚愕する。
「そうでしょうね。この世に竜人など他に存在しないでしょう。復讐の王オル。それに従う四騎士。まさか、他の魔王まで手中にあるとは」
「モンブラン君をおびき寄せてからの奇襲。さすが魔王ベラ」
「どうしますか? 私たち王ですら、あの四騎士と互角に戦えるかどうか」
「そうですね。ですが、引くわけにはいかないでしょう。王の留守を頼まれたのです。それに、ここには王の大切な人が眠ってい。死んでも守らなくてわ」
「わかりました。今までの御恩ここで返しましょう。この命に変えても」
ドカンッ
爆音が国中に響き渡ると、慌ただしくエルフが報告に現れた。
「国周辺の魔法結界、巨大な火球により全て消滅しました。」
「ここまでとは。このままでは国中に被害が出る。戦えない者は全員城の中へ。そのほうが結界も強い。兵士は国の外へ。こちらから打って出るぞ」
「「はい」」
バルクの指示で国中の者が移動を始める。その中には、ハナやアナの姿もある。
「大丈夫かな? お母さん」
「きっと大丈夫よ。この国にはあの人が、あの方がいる。信じましょう」
「そうだね。国王を信じないと」
兵士達は国の外へと飛び出していく。その中にクラスメイトの姿はない。手を貸しますと言われたが、バルクはそれを断った。それは最後の最後の手段でなくてはならない。我々よりもモンブラン君の友が先に命を落とすなど、絶対にあってはならない。そうバルクは心に決めていた。
そして、兵士達はそれと対面する。
「これは・・・」
兵士達は心臓の鼓動が早くなっていくの感じる。目の前にいる者達から出る、圧倒的な殺意。
「俺たちはお前達を許さない。家族を、仲間を奪ったこと後悔させてやる。この国ごと滅ぼす」
「なぜ私たちをそんなに恨むのですか? 私たちは何も」
「それをこの国の民が言うのか? 冗談も大概にしろ。やれ」
殆どの者が理解できた。この魔王はベラに操られていることを。だが、何も解決にはならない。
「強すぎる」
数などは関係ない。戦いは圧倒的にオル側が優勢であった。
「さあ、死に絶えろ」
オルは戦闘に参加せず、戦闘をしているのたったの4人。そのうちの二人はバルクとミナが抑えている。だが、確実に命が消えていく。竜人はヴァンパイアと同じく、古来より覇権を握ってきた種族。地力の差は歴然であった。
「クソ」
敗北は時間の問題である。誰もが心の中で思っていた。
「諦めるな。我が国が助太刀する。シバ王国、王国騎士六名。加勢する」
シバ王国の加勢により、戦場は均衡する。だが、それは魔王オルを除いてのこと。
「そいつらは任せる。俺は城を潰す」
「「御意」」
オルはゆっくりと国へ歩み始める。
「「行かせない」」
そう言って立ちはだかった数十名の兵士は、オルの火球によって一瞬で灰へと姿を変える。その光景に、他の兵士達は足が動かなくなる。
「雑魚どもが」
オルは目もくれず国に向かって歩みを再開する。
「行かせない」
立ち塞がったのはルギスであった。
「城の中には俺の家族がいる。それに、私の命は元より司君にもらったもの。逃げるわけには行かない」
「家族が大切か? その家族を奪ったのはお前達だ。懺悔しろ」
オルは手元に炎の大剣を作り出す。
「死ね」
殴りかかったルギスは、オルの大剣によって両断される。その光景は、他の者の心を砕くには十分すぎるものだった。
「敵らしき者を発見しました」
「そうか。数と姿は?」
「数は五人。いずれも竜人です」
「そんなバカな。まさか」
バルクは報告に驚愕する。
「そうでしょうね。この世に竜人など他に存在しないでしょう。復讐の王オル。それに従う四騎士。まさか、他の魔王まで手中にあるとは」
「モンブラン君をおびき寄せてからの奇襲。さすが魔王ベラ」
「どうしますか? 私たち王ですら、あの四騎士と互角に戦えるかどうか」
「そうですね。ですが、引くわけにはいかないでしょう。王の留守を頼まれたのです。それに、ここには王の大切な人が眠ってい。死んでも守らなくてわ」
「わかりました。今までの御恩ここで返しましょう。この命に変えても」
ドカンッ
爆音が国中に響き渡ると、慌ただしくエルフが報告に現れた。
「国周辺の魔法結界、巨大な火球により全て消滅しました。」
「ここまでとは。このままでは国中に被害が出る。戦えない者は全員城の中へ。そのほうが結界も強い。兵士は国の外へ。こちらから打って出るぞ」
「「はい」」
バルクの指示で国中の者が移動を始める。その中には、ハナやアナの姿もある。
「大丈夫かな? お母さん」
「きっと大丈夫よ。この国にはあの人が、あの方がいる。信じましょう」
「そうだね。国王を信じないと」
兵士達は国の外へと飛び出していく。その中にクラスメイトの姿はない。手を貸しますと言われたが、バルクはそれを断った。それは最後の最後の手段でなくてはならない。我々よりもモンブラン君の友が先に命を落とすなど、絶対にあってはならない。そうバルクは心に決めていた。
そして、兵士達はそれと対面する。
「これは・・・」
兵士達は心臓の鼓動が早くなっていくの感じる。目の前にいる者達から出る、圧倒的な殺意。
「俺たちはお前達を許さない。家族を、仲間を奪ったこと後悔させてやる。この国ごと滅ぼす」
「なぜ私たちをそんなに恨むのですか? 私たちは何も」
「それをこの国の民が言うのか? 冗談も大概にしろ。やれ」
殆どの者が理解できた。この魔王はベラに操られていることを。だが、何も解決にはならない。
「強すぎる」
数などは関係ない。戦いは圧倒的にオル側が優勢であった。
「さあ、死に絶えろ」
オルは戦闘に参加せず、戦闘をしているのたったの4人。そのうちの二人はバルクとミナが抑えている。だが、確実に命が消えていく。竜人はヴァンパイアと同じく、古来より覇権を握ってきた種族。地力の差は歴然であった。
「クソ」
敗北は時間の問題である。誰もが心の中で思っていた。
「諦めるな。我が国が助太刀する。シバ王国、王国騎士六名。加勢する」
シバ王国の加勢により、戦場は均衡する。だが、それは魔王オルを除いてのこと。
「そいつらは任せる。俺は城を潰す」
「「御意」」
オルはゆっくりと国へ歩み始める。
「「行かせない」」
そう言って立ちはだかった数十名の兵士は、オルの火球によって一瞬で灰へと姿を変える。その光景に、他の兵士達は足が動かなくなる。
「雑魚どもが」
オルは目もくれず国に向かって歩みを再開する。
「行かせない」
立ち塞がったのはルギスであった。
「城の中には俺の家族がいる。それに、私の命は元より司君にもらったもの。逃げるわけには行かない」
「家族が大切か? その家族を奪ったのはお前達だ。懺悔しろ」
オルは手元に炎の大剣を作り出す。
「死ね」
殴りかかったルギスは、オルの大剣によって両断される。その光景は、他の者の心を砕くには十分すぎるものだった。
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