不器用プラトニックラブ
28話 もう1人の最優秀賞
教室-
それから、本格的に受験勉強が始まった。
皆はどんな道に進むのかな?
将来が待ち遠しいよ。
「はるちゃん、順調に進んでる?」
「何とかね。
  ホント大変だよ。
  そういえば、穂架は大学?
  それとも、就職?」
「穂架はね、大学行きながら、店の手伝いかな?
  手伝いって言っても、どっちみち継がないといけないけどね〜。」
「そっか。」
穂架と喋っている時に、円風さんが訪ねて来た。
「ねぇ、そこに琴嶺永はいる?」
「は、はい!
  います!」
「ちょっと来て。」
「(何かあったのかな?)」
「はるちゃん、仲良いの?」
「そういうんじゃないけど…
  じゃあ、行ってくるね。」
「円風さん、どうしたの?」
「この前の弁論大会あったでしょ?
  最優秀賞、誰が取ったか知ってる?」
「そういえば、あれから経つけど、何も聞いてない。」
「あんたよ。」
「え?」
「あんたが最優秀賞を取ったの。
  全国出場よ。」
「え…えぇー!」
「はるちゃん!
  何かされなかった!?」
      
「うん、大丈夫。」
「聖琦とどんな話をしてたの?」
「この前の弁論大会の事だよ。」
  
「あぁ〜、弁論大会がどうかしたの?」
「最優秀賞が私なんだって。」
「え…えぇ〜!」
「聖琦!」
「穂架…久し振りね。」
「急に教室に来たからびっくりしたよ〜!」
「相変わらず元気なのね。」
「えへへ、まぁね〜。」
「…それより、私に構う暇あるの?」
「え?」
「ずっと前に、あんたを振ったのよ。
  気にしないの?」
「…穂架ね、今好きな人がいるの。」
「っ!
  そう…
  ずっと本性を出さないつもりなのね。」
「うん、このままの穂架が、1番安全なの。」
「告白はしないの?」
「…しないよ。
 だって、実らない恋だもん。」
「そう。
  まぁ、精々頑張りなさい。
  私、応援してるから。」
「…有難う。
(ホントは、あの時から気にしてたよ。
 まだ嫌われてると思ってたから。
 でもね、話が出来て良かったって思うのは、聖琦もだよね?)」
「穂架、急に飛び出して行ったからびっくりしたよ。」
「ごめんなさ〜い。
  最優秀賞、おめでと〜!
  勉強もあるけど、練習出来そ〜?」
「うん、頑張ってみるよ。」
「穂架も出来ることがあったら、何でもするからね!」
「ありがとね。」
全国弁論大会まで、まだ2ヶ月もある。
何で先生は、知らせてくれなかったんだろ?
「旭緋先生、弁論大会の事なんですけど、何で知らせてくれなかったんですか?」
「ごめんなさいね。
  決まってから伝えるつもりだったの。 」
「そうだったんですね。」
「じゃあ、先生は会議があるから、そろそろ行くわね。」
「はい。」
何か隠している様子だった。
旭緋先生は、隠し事が苦手な人だ。
今度、さり気なく聞いてみよう。
放課後-
まだ会議してるんだ…。
何時間やってるんだろ?
「……」
この声、学年主任の秦先生?
「この前の弁論大会の最優秀賞についてだが、驚いたねぇ。
  まさか、羽瀬北も最優秀賞だなんて…」
え?
羽瀬北?
羽瀬北って結生のことだよね?
だって結生は、夏休みの課題、提出してないのに…
何で、結生の名前が出てくるの…?
私は、いつの間にか立ち聞きしていた。
それから、本格的に受験勉強が始まった。
皆はどんな道に進むのかな?
将来が待ち遠しいよ。
「はるちゃん、順調に進んでる?」
「何とかね。
  ホント大変だよ。
  そういえば、穂架は大学?
  それとも、就職?」
「穂架はね、大学行きながら、店の手伝いかな?
  手伝いって言っても、どっちみち継がないといけないけどね〜。」
「そっか。」
穂架と喋っている時に、円風さんが訪ねて来た。
「ねぇ、そこに琴嶺永はいる?」
「は、はい!
  います!」
「ちょっと来て。」
「(何かあったのかな?)」
「はるちゃん、仲良いの?」
「そういうんじゃないけど…
  じゃあ、行ってくるね。」
「円風さん、どうしたの?」
「この前の弁論大会あったでしょ?
  最優秀賞、誰が取ったか知ってる?」
「そういえば、あれから経つけど、何も聞いてない。」
「あんたよ。」
「え?」
「あんたが最優秀賞を取ったの。
  全国出場よ。」
「え…えぇー!」
「はるちゃん!
  何かされなかった!?」
      
「うん、大丈夫。」
「聖琦とどんな話をしてたの?」
「この前の弁論大会の事だよ。」
  
「あぁ〜、弁論大会がどうかしたの?」
「最優秀賞が私なんだって。」
「え…えぇ〜!」
「聖琦!」
「穂架…久し振りね。」
「急に教室に来たからびっくりしたよ〜!」
「相変わらず元気なのね。」
「えへへ、まぁね〜。」
「…それより、私に構う暇あるの?」
「え?」
「ずっと前に、あんたを振ったのよ。
  気にしないの?」
「…穂架ね、今好きな人がいるの。」
「っ!
  そう…
  ずっと本性を出さないつもりなのね。」
「うん、このままの穂架が、1番安全なの。」
「告白はしないの?」
「…しないよ。
 だって、実らない恋だもん。」
「そう。
  まぁ、精々頑張りなさい。
  私、応援してるから。」
「…有難う。
(ホントは、あの時から気にしてたよ。
 まだ嫌われてると思ってたから。
 でもね、話が出来て良かったって思うのは、聖琦もだよね?)」
「穂架、急に飛び出して行ったからびっくりしたよ。」
「ごめんなさ〜い。
  最優秀賞、おめでと〜!
  勉強もあるけど、練習出来そ〜?」
「うん、頑張ってみるよ。」
「穂架も出来ることがあったら、何でもするからね!」
「ありがとね。」
全国弁論大会まで、まだ2ヶ月もある。
何で先生は、知らせてくれなかったんだろ?
「旭緋先生、弁論大会の事なんですけど、何で知らせてくれなかったんですか?」
「ごめんなさいね。
  決まってから伝えるつもりだったの。 」
「そうだったんですね。」
「じゃあ、先生は会議があるから、そろそろ行くわね。」
「はい。」
何か隠している様子だった。
旭緋先生は、隠し事が苦手な人だ。
今度、さり気なく聞いてみよう。
放課後-
まだ会議してるんだ…。
何時間やってるんだろ?
「……」
この声、学年主任の秦先生?
「この前の弁論大会の最優秀賞についてだが、驚いたねぇ。
  まさか、羽瀬北も最優秀賞だなんて…」
え?
羽瀬北?
羽瀬北って結生のことだよね?
だって結生は、夏休みの課題、提出してないのに…
何で、結生の名前が出てくるの…?
私は、いつの間にか立ち聞きしていた。
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