不器用プラトニックラブ

風吹雪華

13話 本当の姉弟

8年前-

公園で友達とサッカーで遊んでいた。

「羽瀬北!
  パスパス!」

「俺が行く!」

「おぉ!
  決まったな!」

「へへ、だろ!」

毎日のように、ゴールは俺が決めてた。

毎日のように、俺たちのチームが勝ってた。

毎日のように、負けたら一緒に悔しんだ。

毎日のように…



帰り際-

あっという間に夕方になっていた。

皆と解散して家に帰ろうとした時、近所のおばさん達が通りで駄べっていた。

「琴嶺さんとこの姉弟がいるでしょ?
  実は、血縁関係じゃないって聞いたことがあるのよ。」

「えぇ!?
  噂なんじゃないの?
  誰から聞いたのよ?」

巳濤みなみさんが言ってたのよ。
  実際に話しているところを聞いたんですって。」

え…今、この人達何て言った?

血が繋がってない?

俺の聞き間違いとかじゃないよな…?



羽瀬北家-

「なぁ母さん…」

「どうしたの?
  学校の課題なら芽吹に」

「永と遼雅って姉弟だよな?」

「…何言ってるのよー。
 ちゃんと姉弟よ?」

「そっか…。」

「もう、変な子ねぇ。」

やっぱり、俺の聞き間違いか…。

「っていうか結生、何その話…めっちゃウケるんだけど」

「ね、姉ちゃん!?
  聞いてたのかよ!?」

「もうバッチリこっそり聞いてたけど」

「盗み聞きするなよな…。」

「こら2人共、御飯よ!」 

「「はーい!」」



「でもさ、確かに永ちゃんと遼雅君が姉弟って言われたら、そうでもないような気がするかも。」

「は?
  何で?」

「見た感じ、顔とか似てなくない?」

「うーん、それはお母さんも思うかも…」

「えっ!?
  母さんも!?」

「うん、お隣さん同士で分かり合ってるからかしら?
  顔も性格も似てないしねぇ…
  初めて会った時、姉弟って聞いた時は驚いたわ。
  でも、貴方達を見たら、本当にどこまでも似てるものねぇ。」

「「嫌だ!」」

「え?
  何で?」

「だって、こんな下品で女子らしくない姉ちゃんと」

「お調子者で、もうホントに面倒臭い結生の」

「「どこが似てるっての!」」

「うふふ、息がぴったりね。」 

「「わぁぁぁぁぁぁ!」」

((絶対姉弟って認めたくなーい!))



夜-

父さんと母さんは、リビングに居る。

2人は本当に愛し合っている。

おしどり夫婦と言ってもいい程仲良しだ。

喧嘩しているところを見たことがない。

寧ろむし、暑苦しい。

いつもはテレビを見てるはずなのに、珍しく静かだった。

2人は顔合わせで、深刻そうな表情をしていた。

会話が聞こえない。

何を言ってるんだ?

まぁ、いいや。

どうせ知ったこっちゃないし。



次の朝-

また、いつもの1日が始まった。

あの意味を、俺は知る由もなく、月日を流すことになったのだ。

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