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極限まで進化した頂点者の異世界生活

紫銀

三十七話別れ

「じゃあ、行ってくるね」
「うん」
朝早く起きて王都セレトへ行く準備を行い、ナウロスさんが言っていた集合場所にいくために家族と最後の時間を過ごしていた。
セラ達と紗奈には先にナウロスさんの所に行ってもらっている。
紗奈は昨日十分にお別れはしてきたそうで、ここにいるのは俺と架奈だけだ。
「気をつけて!」
「あんまり無理はするなよ」
「うん、ありがとう優美さん、広さん」
優美さんと広さんの両方に抱き締められ、俺は義弟おとうと達の頭を撫でる。
だが、ここに居ない義弟おとうと達もいる。
「まだ、寝てるやつもいるか」
「朝早いからね」
起こさないでいたのは余計に泣く義弟おとうと達がいないでいいようにだ。
「じゃあ、後は頼んだよ。舞」
「うん!ちゃんと帰ってきてね!」
「当たり前だ」
舞は笑顔だが、目には涙が溜まっている。
それを見た架菜が舞を抱き締め、俺は集まって来た義弟おとうと達を受け止める。
「ごめんね、一緒にいられなくて」
「うんうん」
「そろそろ行くか」
一瞬だったな・・・
家族との時間は本当に一瞬だった。
まだ一緒に居たい。でもそれは無理なんだ。
「うん」
架奈の手を取り、ナウロスさんとの集合場所に進む。
「行ってらっしゃい!」
「ちゃんと帰ってきてね。お兄ちゃん」
皆は俺達が見えなくなるまで手を振ってくれた。
         ※
「もう、いいのかい」
「うん、大丈夫だよナウロスさん」
「そうかい、じゃあ荷台に乗って」
王都に行く為の移動手段は馬車だった。
ナウロスさんは町の門の前で待っていてくれて、僕達が来ると馬の世話をやめ荷台に乗せてくれる。
「紗奈、本当に良かったのか皆に会わなくて」
「うん、だって会ったら行けなくなりそうだから」
「そうか」
紗奈は変わらない。容姿が変わっても精神はそのままだし性格も変わらない。
ホロスが言うには精神も時間と共に肉体に近づいていくそうだ。
「そろそろ行こうか」
「はい」
馬車の準備が終わったようで、ナウロスさんに呼ばれる。
馬車に架菜と紗奈を乗せ、最後に俺が乗る。
「行こうか」
「はい」
「じゃあ、頼む」
「了解です」
ナウロスさんが馬車の馭者ぎょしゃに行き先を伝えると馬車が進みだす。
行ってくるよ優美さん、広さん。
程なくして町は見えなくなり、俺達は王都セレトに向かった。


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