異世界に行ってみたら性別が変わっていた
盗賊団
トーワと泉はトーワが経営する武器屋へと向かった。
「ここからお店までどれくらいかかるんですか?」泉は尋ねた。
「うーん、三十分くらいかな……」
割と距離があるなと感じた。泉はトーワは徒歩三十分のところに何の用事でここまでやってきたのか疑問に思った。
「結構遠いですね。何か用事でもあったのですか?」
「うん。さっき言った友人のモンスターの討伐の相談を受けていてね。何かおすすめの武器はないかって相談を受けていたんだ。」
泉は、このトーワという男性は、店で武器を売るだけでなく、顧客の元まで武器の交渉までしているのかと感心した。まぁ、自分の友人だからというのもあるのかもしれないが。
トーワと歩き始めてから、十五分が経過したころ、人当たりのない道を通り始める。周りには木々が生え茂っている。
突然、木々の中から武器を持った、男が二人、泉たちの前に飛び出してきた。一人は痩せ型長身、もう一人は背が低めのぽっちゃりだった。二人とも鎧と斧のような武器を身に着けている。
「おう、お前ら止まりな。」
ぽっちゃりの方の男が泉たちに告げた。
「金目のものとエルフの女のほうを俺らに渡しな。俺たちは盗賊団だ。逆らえばどうなるかわかるな?」
今度は痩せ型の方の男が話しかけてきた。こいつらに捕まったら、どうなるんだろうか。泉は不安になった。
「なんだ、お前らは! うちのバイトの大切なミャーコちゃんには指一本触れさせないぞ!」
トーワは意気揚々と盗賊団と名乗る二人組に宣告した。泉はトーワに対して頼りがいがあると感じた。きっとトーワは戦闘にも長けているのだろう。
「ほう、いい度胸だな。俺様達に逆らおうってのか。いいだろう。それなら遠慮なく力づくでいかせてもらうぜぇ……」
ぽっちゃりの男が泉たちに近づいてきた。今の自分は女体であるため、こいつらに捕まったらあんなことやこんなことをされるのだろうか。冗談じゃない。体は女性でも心は男性のままなのだ。こんないかつい男たちに犯られてしまうなんてごめんだと思った。
「安心して、ミャーコちゃん。君は僕が守るよ。」
小型のナイフを取り出し、トーワもぽっちゃりの男に近づいていく。あの自信満々な感じだとおそらく余裕で盗賊団を倒せる自信があるのだろう。
「やっちまえー! アニキー!」
痩せ型のほうの男が叫んだ。二人は似てないが兄弟なのだろうか。とんだエセマ○オブラザーズだな思った。まぁ、見た目的にはワ○イージとワ○オだが。
「それじゃあ、どっからでもかかってきなぁ。」
自信満々にぽっちゃりの男が言う。
「それじゃ遠慮なく……くらえ!」
トーワは小型のナイフをぽっちゃりの男の腹部めがけて、刺しにいった。が、あっさりぽっちゃりの男に片手で止められてしまった。
「ぐ……」
「なんだ、お前、全然力ねぇなぁ。よくそんなんで俺らに勝負を挑んだもんだ。」
なんだが、トーワはピンチのように見える。しかし泉はいや、きっと大丈夫だと自分に言い聞かせた。なにせ、あんなに自信ありげにトーワは戦いに挑んだのだから。
「おりゃ!」
トーワはナイフを持っていない方の拳でぽっちゃりの男の顔面目掛けてパンチを放った。しかし、これまたあっさり避けられた。
「おまえ、全然つよくねぇなぁ。これでもくらえ!」
ぽっちゃりの男は、トーワの腹に思いっきり蹴りを入れた。
「あべし!」
そう言って、トーワは二メートルくらい吹っ飛んでダウンした。
よわっ!
思わず泉は思ってしまった。一撃も盗賊団に攻撃できず、逆にやられてしまうとは想定外だった。
「すまない……ミャーコちゃん、僕に構わず逃げてくれ……」
そう言われ、ふとっちょの男の反対側を振り向くと、いつの間にか痩せ型の男が立ちふさがっている。いつの間に回り込んだのだろうか。
「はっはっはっ。逃げられたら困るからな。気づかれないように回りこんでおいたのだ。」
ドヤ顔で痩せ型の男が話した。絶体絶命だ――泉はそう思った。
「お前は奴隷として高く売れるな。せいぜいいいご主人さまに出会えるよう祈るんだな。」
  痩せ型の男が泉の元へ近づいてきた。
「ミャーコちゃん! 逃げて!」  
   トーワは叫んだ。こんな奴らに捕まるくらいなら――泉は戦ってやろうと思った。
「へへへ、逃がすかよ。」 
  痩せ型の男が泉に手を伸ばしてきた。泉は痩せ型の男の腹にパンチをした。すると――
「はぐわぁ!」
   そう叫んで、痩せ型の男は四メートルほど吹っ飛んだ。痩せ型の男は気絶したようだ。ぽっちゃりの男とトーワは驚いた顔をしている。一番驚いてるのはトーワ自身だ。
「お、お前、今何をした!」
  慌てふためいたようにぽっちゃりの男は泉に尋ねてくる。泉自身にもよく分からないがこの世界だと自分はかなり強いと確信した。
このぽっちゃりの男も倒してやろうと考え、泉は近づいた。
「ち、近づくな。これを喰らえばただじゃすまねぇぞ!」
ぽっちゃりの男は斧を取り出した。すると突然、頭の中で呪文のようなものが浮かんできた。
――面白い、使ってみるか。何となく呪文の使い方を瞬時に理解できた。
「分かった。近づかない。」
泉はぽっちゃりにそう男に伝えた。こころなしか安堵した顔に見える。
「そ、そうか。特別にお前達を見逃してやろう。」
「それは助かるな。お礼にこれをくれてやる。雷の呪文――雷の衝撃」
手の平をぽっちゃりの男に向け、呪文を唱えると手から雷が発生し、ぽっちゃりの男に直撃した。
「ぐぎゃぁ! し、しびれるぅ......」
やがてぽっちゃりの男は気を失った。泉はノーダメージで盗賊団達を倒した。
「す、すごいよ! ミャーコちゃん、こんなに強いなんて!
魔法あんまり使えないって言ってたけど、ただの謙遜だったんだね!」
トーワは起き上がって泉を褒め讃えた。
見る限り、ぽっちゃりの男から受けたダメージは大分回復したようである。
「いえ、大したことありません。
それよりこいつらが目を覚ましたら厄介ですから早く武器屋に向かいましょう。」
  
   泉とトーワは再び武器屋を目指して歩を進めた。
「ここからお店までどれくらいかかるんですか?」泉は尋ねた。
「うーん、三十分くらいかな……」
割と距離があるなと感じた。泉はトーワは徒歩三十分のところに何の用事でここまでやってきたのか疑問に思った。
「結構遠いですね。何か用事でもあったのですか?」
「うん。さっき言った友人のモンスターの討伐の相談を受けていてね。何かおすすめの武器はないかって相談を受けていたんだ。」
泉は、このトーワという男性は、店で武器を売るだけでなく、顧客の元まで武器の交渉までしているのかと感心した。まぁ、自分の友人だからというのもあるのかもしれないが。
トーワと歩き始めてから、十五分が経過したころ、人当たりのない道を通り始める。周りには木々が生え茂っている。
突然、木々の中から武器を持った、男が二人、泉たちの前に飛び出してきた。一人は痩せ型長身、もう一人は背が低めのぽっちゃりだった。二人とも鎧と斧のような武器を身に着けている。
「おう、お前ら止まりな。」
ぽっちゃりの方の男が泉たちに告げた。
「金目のものとエルフの女のほうを俺らに渡しな。俺たちは盗賊団だ。逆らえばどうなるかわかるな?」
今度は痩せ型の方の男が話しかけてきた。こいつらに捕まったら、どうなるんだろうか。泉は不安になった。
「なんだ、お前らは! うちのバイトの大切なミャーコちゃんには指一本触れさせないぞ!」
トーワは意気揚々と盗賊団と名乗る二人組に宣告した。泉はトーワに対して頼りがいがあると感じた。きっとトーワは戦闘にも長けているのだろう。
「ほう、いい度胸だな。俺様達に逆らおうってのか。いいだろう。それなら遠慮なく力づくでいかせてもらうぜぇ……」
ぽっちゃりの男が泉たちに近づいてきた。今の自分は女体であるため、こいつらに捕まったらあんなことやこんなことをされるのだろうか。冗談じゃない。体は女性でも心は男性のままなのだ。こんないかつい男たちに犯られてしまうなんてごめんだと思った。
「安心して、ミャーコちゃん。君は僕が守るよ。」
小型のナイフを取り出し、トーワもぽっちゃりの男に近づいていく。あの自信満々な感じだとおそらく余裕で盗賊団を倒せる自信があるのだろう。
「やっちまえー! アニキー!」
痩せ型のほうの男が叫んだ。二人は似てないが兄弟なのだろうか。とんだエセマ○オブラザーズだな思った。まぁ、見た目的にはワ○イージとワ○オだが。
「それじゃあ、どっからでもかかってきなぁ。」
自信満々にぽっちゃりの男が言う。
「それじゃ遠慮なく……くらえ!」
トーワは小型のナイフをぽっちゃりの男の腹部めがけて、刺しにいった。が、あっさりぽっちゃりの男に片手で止められてしまった。
「ぐ……」
「なんだ、お前、全然力ねぇなぁ。よくそんなんで俺らに勝負を挑んだもんだ。」
なんだが、トーワはピンチのように見える。しかし泉はいや、きっと大丈夫だと自分に言い聞かせた。なにせ、あんなに自信ありげにトーワは戦いに挑んだのだから。
「おりゃ!」
トーワはナイフを持っていない方の拳でぽっちゃりの男の顔面目掛けてパンチを放った。しかし、これまたあっさり避けられた。
「おまえ、全然つよくねぇなぁ。これでもくらえ!」
ぽっちゃりの男は、トーワの腹に思いっきり蹴りを入れた。
「あべし!」
そう言って、トーワは二メートルくらい吹っ飛んでダウンした。
よわっ!
思わず泉は思ってしまった。一撃も盗賊団に攻撃できず、逆にやられてしまうとは想定外だった。
「すまない……ミャーコちゃん、僕に構わず逃げてくれ……」
そう言われ、ふとっちょの男の反対側を振り向くと、いつの間にか痩せ型の男が立ちふさがっている。いつの間に回り込んだのだろうか。
「はっはっはっ。逃げられたら困るからな。気づかれないように回りこんでおいたのだ。」
ドヤ顔で痩せ型の男が話した。絶体絶命だ――泉はそう思った。
「お前は奴隷として高く売れるな。せいぜいいいご主人さまに出会えるよう祈るんだな。」
  痩せ型の男が泉の元へ近づいてきた。
「ミャーコちゃん! 逃げて!」  
   トーワは叫んだ。こんな奴らに捕まるくらいなら――泉は戦ってやろうと思った。
「へへへ、逃がすかよ。」 
  痩せ型の男が泉に手を伸ばしてきた。泉は痩せ型の男の腹にパンチをした。すると――
「はぐわぁ!」
   そう叫んで、痩せ型の男は四メートルほど吹っ飛んだ。痩せ型の男は気絶したようだ。ぽっちゃりの男とトーワは驚いた顔をしている。一番驚いてるのはトーワ自身だ。
「お、お前、今何をした!」
  慌てふためいたようにぽっちゃりの男は泉に尋ねてくる。泉自身にもよく分からないがこの世界だと自分はかなり強いと確信した。
このぽっちゃりの男も倒してやろうと考え、泉は近づいた。
「ち、近づくな。これを喰らえばただじゃすまねぇぞ!」
ぽっちゃりの男は斧を取り出した。すると突然、頭の中で呪文のようなものが浮かんできた。
――面白い、使ってみるか。何となく呪文の使い方を瞬時に理解できた。
「分かった。近づかない。」
泉はぽっちゃりにそう男に伝えた。こころなしか安堵した顔に見える。
「そ、そうか。特別にお前達を見逃してやろう。」
「それは助かるな。お礼にこれをくれてやる。雷の呪文――雷の衝撃」
手の平をぽっちゃりの男に向け、呪文を唱えると手から雷が発生し、ぽっちゃりの男に直撃した。
「ぐぎゃぁ! し、しびれるぅ......」
やがてぽっちゃりの男は気を失った。泉はノーダメージで盗賊団達を倒した。
「す、すごいよ! ミャーコちゃん、こんなに強いなんて!
魔法あんまり使えないって言ってたけど、ただの謙遜だったんだね!」
トーワは起き上がって泉を褒め讃えた。
見る限り、ぽっちゃりの男から受けたダメージは大分回復したようである。
「いえ、大したことありません。
それよりこいつらが目を覚ましたら厄介ですから早く武器屋に向かいましょう。」
  
   泉とトーワは再び武器屋を目指して歩を進めた。
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