朝起きたら、幼馴染が悪魔に取り憑かれていた件

そらちーヌ

#15 徳馬のhelp日記(1)

『徳馬〜 ︎』
二階で携帯を買ったというアクアを
携帯帳に登録していた俺は
『なにぃー?』
と気だるそうに返事する。
1階に降りると、母はエコバッグを
俺に押し付けてきた。
『ちょっと、牛乳きらしたから
買ってきて。』
『はぁ ︎』
めんどくさがり屋でB型でもある俺は
戸惑いの声を上げる。
『花凛に行かせればいいだろ… ︎』
リビングで呑気に座ってテレビを見ている
妹に視線を向ける。
じと…。妹の殺意がたっぷり込められた視線に
反論することは俺にはきっと一生できないだろう。








ーこうして、しぶしぶとおつかいに行くことに
なったのだが、家から数分の場所にある
スーパーに向かう途中の道路で
顔を手で覆い、肩を揺らしている小さな
女の子を見つける。
明らかに困っていそうな幼稚園児ぐらいの少女
を素通りするほど、性根は腐っていない。
『…大丈夫?』
最大限の愛らしい声で泣いている少女に
声をかける。
少女はピンク色に染まった小さな顔を
こちらに向けた。
大きな瞳は涙に覆われ、小さなプリっした
唇が必死に何かを伝えようとしてくる。
『あのね…。パパとはぐれちゃったの…。』
『そっか…。どこにいるとか…分かる?』
泣き止まない少女の頭を優しく撫でながら
周囲を見渡す。
周りには、特に何かを探しているような素振りを
見せる人はおらず、この近くにいる可能性は少ない。
『じゃあ、お兄ちゃんと一緒に探そうか?』
『…うん ︎』
少女は純粋な笑顔を向ける。
この姿はアクアにも見せてやりたい。
『…何してんの?』
突然、声をかけられ振り返るとそこには
頭から角を生やした金髪のツインテールの少女が
立っていた。ー否、周りからは一切その姿が
認知されていないわけだが。
『この子が迷子になったんだ。だから
探してやってんだよ。お前こそ何してんだ?』
『わ、私は別にそこら辺をぶらぶら歩いてた
だけよっ!』
そう言いながら、彼女の手には
パンパンに詰まった紙袋から大量の少女漫画が
はみ出している。
『お前、少女漫画にはまってんのか…?』
俺は少女漫画を買い漁った悪魔に軽蔑の眼差しを
向ける。
カァァァァ////アクアの顔をみるみる顔が赤くなる。
『と、とにかくその子の親探すんでしょ!?
私も手伝ってあげるわよ…!』
話を逸らすようにアクアは、徳馬の手をにぎる
少女に目を向ける。
悪魔が人助けをするという、ものすごい光景に
徳馬が気づいたのは、少女の親を探し始めて
10分後のことだった。

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