魔王の息子に転生!?温室育ちの異世界チートライフ!!

老獪なプリン

プロローグ 2話

こいつ本当は帰りたいのに他人の仕事押し付けられて、それでも生徒にその影も見せないでずっと、ずっとだまってこらえて。

「んんぅぅぅ~う~ふぁ~ってやばいねてた。って如月くん?もうちょっとかかりそうだから
帰っていいよ。って、えっ?如月くん、、、、、、、、、、、、、

                                      どうして泣いてるの?」

えっ。俺は自分の頬を伝う涙に気づいた。
静かに俺の頬を伝うしずくは美しい一筋の筋となって俺をなでる。

「俺なんで泣いてるんだ?」

日野は手をせわしなく動かせながらおれの様子を見て困惑していた。

「えっ、ごめんね、そんな泣くほどつらかったなら無理に運ばなくてもよかったんだよ」

心配するようにこちらに話しかけて来る。
そのすがたに俺は少し「かわいい」なっておもった。

「ぷっ、あはははは」

「ってわらうなー!!心配したのに~けど本当に大丈夫?」

「俺久しぶりに笑いましたよ先生。俺が泣いてたのは無意識です。けど、たぶんうれしかったんですよ俺。」

「うれしい?」

「そうですよ。俺は影薄いからクラスでなんというか空気扱いというか。」

「先生そんなこと聞いてませんよ!」

「俺が言ってませんから。話し戻しますけど、俺ずっと自分のこと世界で一番かわいそうな奴って悲観してたんですよ。
けど先生はもっとつらい状態なのに周りに笑顔見せてて、それに気づいてなんか俺ってちっちゃいなって。勝手に悲観して、心閉ざして、友達いないのだって自分が蒔いた種っだっていうのに。」
「そんなこと、、、」

「その上今まで先生が話しかけてくれてたのだって新任教師の押しつけがましい正義感だとあざわらってました。そんな自分が嫌いにもなった。」

「如月くん、私は、、、、、」

「けど、そのおかげで俺は貴方のことが好きだってことにも気づけた。」

「ふぁっ!?それって、、、、」

「ああ、俺の正直な気持ちだよ。先生の返事がもらえたらうれしいんだけど。」

「わたしは、、、、、、。」

「いじわるな質問だよな。生徒と教師だから答えずらいか。」

「いや、ちがうよ私は、、」

「さあ、帰ろうよ先生もう遅いよ」

「、、、うん。帰ろうか、如月くん」










俺たちは校門を抜け夜の街を歩く。
イタリア料理やら、らーめんやらの看板がよく目に付く。

「外は真っ暗なのにここは別世界みたいに明るい。」

「そうだね、如月くん。ホントごめんねこんな遅くまで。親御さんに怒られちゃうかもしれないのに最後までつきあってくれて。」

「気にしないでください。たしかにさいしょは「めんどくしなああ」っておもいましたけど。」

「やっぱり、、、ごめ、」

申し訳なさそうにうつむく。
そんなつもりで言ったわけっじゃないんだけど、、、、、

「話は最後まで聞いてください。まったく、けど結果的に先生とこうやってたくさん話すこともできたし、、、、一緒に帰ることもできた。いいことづくめで感謝することはあっても怒ることなんて一つもありません。」

「如月くん、、、、」

「先生は罪悪感は感じないでほしい。俺が原因でうしろめたさを感じられたら笑えないよ。」

「ごめんなさい」

「また謝った。俺は先生には笑っていてほしい。そのほうがずっとかわいいよ。」

「かっ、、可愛い、、、。またそうやって簡単にいってえ。にしても如月くん、なんか明るくなりましたね。」

「なんかふっきれたよ。先生のおかげでね。」

「またそうやって~」 

キャーーー  ヤメテーーーーーーーー

耳をつんざくような断末魔が響き渡る。

「なにがあった!」

「どうしたんだろう如月くん。」

周りも同様に困惑を隠せないのかがやがやヒソヒソとした声が漏れる

「どうした!」
「怖いな」
「何があったの!」
「情報!情報だれか頼む」
「誰の悲鳴!?」

いまだ消えない困惑にさらに爆弾が投下された

「女性が刺されたらしいぞ!!」

そのセリフが起爆剤になったのか人の波が大きく荒れ始める。

「どこにいけば!」
「逃げるにはどこいったらいいの!」
「助けて!」
「死ぬのはいやだ。」

このままでは最悪はぐれてしまう

「先生、手をつかんで!早く逃げないと危ない」

先生はそのまま動かない。俺は人波にもまれ流される。

「先生!」

離れていく先生との距離。

「如月く、、ん、、ご、、めん。こわくて、うごけない、、の。」

恐怖がからだをこわばらせているのか。

「けど、早くしないと、、、」

最悪な事態は重なってしまうものだろうか。悲鳴がだんだんとこちらえ近いづいていくる。
嫌な想像が頭をよぎる。
やめろ。やめてくれ。当たらないでくれ。
次第に人の波が2つに分かれていく。
やめろ。当たるな。
波が完全に分かれたとき、視界に移ったのは、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、



                血を滴らせたナイフを持ち、こちらえ近づく男の姿だった。




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