選ばれし100年の最弱剣士~100年前まで最強でしたが今や最弱採取係です~
第1話 採取係は大変です。
「うわ、くっさ。」
たった今死んだはずの青いリザードマンの眼球は、今にもぎょろりと動き出しそうなほど不気味だ。しかしそれはいとも簡単に取り出される。
その光のない表面に映るのは銀髪の青年の不満そうな顔。さらにその眼球に近付くナイフが映る。が、そのナイフは静かに眼球を開いていく。
青いリザードマンからはレアなアイテムが剥ぎ取れるのだ。あまりに低確率なため困難ではあるが。
「やっぱり今回も碧い水晶体は出ないか…。にしてもコイツらの目くっさいよな。死んでるからかな?」
「ぶつぶつ言ってないでさっさと来い!採取係のイールがいないと珍しいモンスター倒せないでしょ!」
黄色い髪の少女に注意を受けた。彼女の名はライ。顔もスタイルも抜群だが、口が悪い。
「へいへい。わかったよ。でも、この層のリザードマンはもう狩り尽くしたんじゃないか?」
「それもそうね。じゃあ次の層行って、ちゃちゃっとボス殺しましょう。」
こんな美少女が『殺す』だなんて、と考えるイールであるが、99年間もの間一緒に過ごすと慣れてしまうものらしい。イールは返事をしてライについていった。
どうして彼らは99年もの間、容姿の若いまま生きていられるのか。それは異特性『不老』のためである。これは1000年で五人だけに発現される特性であり、ある年齢から一切身体は歳をとらなくなる。故に寿命で死ぬことはない。ハイレベル冒険者の彼らとなると、病気や怪我は魔法で完治するため実質不老不死と言っても過言ではない。
イールとライは先にフロア移動階段の前についていたパーティーメンバーと合流した。
「遅いではないですか。イールさんはもう少し採取を効率的にするべきです。」
再び注意を受けたイール。はいはいとテキトーに返す。赤い髪の彼女はハル。才色兼備だが、実はド貧乳なことにコンプレックスを抱えている。
「まあまあ、ハル。イールも最初に比べたら良くなったじゃない?」
フォローを入れたのは青い髪の少女、レイ。ライとは双子であり、妹にあたる。髪の色以外では見分けがつかない。しかし、姉のライよりもしっかりしていて、どっちが姉か分からなくなることがよくある。
「お、やっぱりレイは俺の味方なんだね、うんうん。泣けてくるねぇ。」
「99年もやってれば上手くなるのは当然。レイ甘い。」
ズバッと皮肉を入れてきたのはユキだ。黒髪ロングで前髪パッツン。いかにも美少女という感じだが、かなりの毒舌。ギルドには彼女のファンクラブがあるが、会員はみなドMな男たちでなんともイカ臭い団体だ。ユキも一切ファンサービスなどしない。それがまたファンを興奮させるらしいのだが。
この3人もまた『不老』を発現させた者達であり、5人のパーティーを組んでいる。
「さて、とりあえずボス殺っちゃいますか。」
「「「おー。」」」
ハルの指揮にやる気の無い掛け声だが、彼女たちは世界最強と言っても過言ではない程の手練れだ。どんな敵であっても負けるわけはないだろう。少なくとも、ダンジョンのボスくらいなら。
階段を降りた先には大きな扉があった。さて、これで何度目になるだろうか。彼女たちの華麗なボス討伐を見るのは。そう考えながらイールは扉の持ち手を引いた。
プチコーナー
「イール、それ押すタイプの扉よ。」
「え!?(赤面)」
たった今死んだはずの青いリザードマンの眼球は、今にもぎょろりと動き出しそうなほど不気味だ。しかしそれはいとも簡単に取り出される。
その光のない表面に映るのは銀髪の青年の不満そうな顔。さらにその眼球に近付くナイフが映る。が、そのナイフは静かに眼球を開いていく。
青いリザードマンからはレアなアイテムが剥ぎ取れるのだ。あまりに低確率なため困難ではあるが。
「やっぱり今回も碧い水晶体は出ないか…。にしてもコイツらの目くっさいよな。死んでるからかな?」
「ぶつぶつ言ってないでさっさと来い!採取係のイールがいないと珍しいモンスター倒せないでしょ!」
黄色い髪の少女に注意を受けた。彼女の名はライ。顔もスタイルも抜群だが、口が悪い。
「へいへい。わかったよ。でも、この層のリザードマンはもう狩り尽くしたんじゃないか?」
「それもそうね。じゃあ次の層行って、ちゃちゃっとボス殺しましょう。」
こんな美少女が『殺す』だなんて、と考えるイールであるが、99年間もの間一緒に過ごすと慣れてしまうものらしい。イールは返事をしてライについていった。
どうして彼らは99年もの間、容姿の若いまま生きていられるのか。それは異特性『不老』のためである。これは1000年で五人だけに発現される特性であり、ある年齢から一切身体は歳をとらなくなる。故に寿命で死ぬことはない。ハイレベル冒険者の彼らとなると、病気や怪我は魔法で完治するため実質不老不死と言っても過言ではない。
イールとライは先にフロア移動階段の前についていたパーティーメンバーと合流した。
「遅いではないですか。イールさんはもう少し採取を効率的にするべきです。」
再び注意を受けたイール。はいはいとテキトーに返す。赤い髪の彼女はハル。才色兼備だが、実はド貧乳なことにコンプレックスを抱えている。
「まあまあ、ハル。イールも最初に比べたら良くなったじゃない?」
フォローを入れたのは青い髪の少女、レイ。ライとは双子であり、妹にあたる。髪の色以外では見分けがつかない。しかし、姉のライよりもしっかりしていて、どっちが姉か分からなくなることがよくある。
「お、やっぱりレイは俺の味方なんだね、うんうん。泣けてくるねぇ。」
「99年もやってれば上手くなるのは当然。レイ甘い。」
ズバッと皮肉を入れてきたのはユキだ。黒髪ロングで前髪パッツン。いかにも美少女という感じだが、かなりの毒舌。ギルドには彼女のファンクラブがあるが、会員はみなドMな男たちでなんともイカ臭い団体だ。ユキも一切ファンサービスなどしない。それがまたファンを興奮させるらしいのだが。
この3人もまた『不老』を発現させた者達であり、5人のパーティーを組んでいる。
「さて、とりあえずボス殺っちゃいますか。」
「「「おー。」」」
ハルの指揮にやる気の無い掛け声だが、彼女たちは世界最強と言っても過言ではない程の手練れだ。どんな敵であっても負けるわけはないだろう。少なくとも、ダンジョンのボスくらいなら。
階段を降りた先には大きな扉があった。さて、これで何度目になるだろうか。彼女たちの華麗なボス討伐を見るのは。そう考えながらイールは扉の持ち手を引いた。
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「え!?(赤面)」
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コメント
バグ
このあとどうなるんだろう