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東方疑心録

にんじん

絶体絶命

「うおっと!危なっ!」

剣はさとりの攻撃を避け続けていた。こいしに食い止めるとは言ったものの、能力が効かないのであれば避けるしかほかにない。そんな剣にさとりは躊躇なく攻撃を仕掛ける。

「まったく、結構キツいぜこれ。」

剣はさとりの攻撃を飄々とかわす。

「避けることは紅魔館で嫌ってほどやったからな!そう簡単には喰らわないよ!」

剣はさとりを挑発する。

「(これで少しは周りへの被害が無くなるはずだ。)」

剣はこれ以上、人里に被害が出ないようさとりの注意を自分に引き付けていた。そんな剣に痺れを切らしたのか、はたまた挑発に乗ったのかさとりの弾幕の量が増える。

「さすがにこれはちょっとキツイかな…。」

剣はそう呟きながらも余裕の表情を崩さなかった。剣の身体能力をもってすればこれしきの攻撃は全て無傷でかわせるはずだった。しかし、このときは運が無かった。



「お母さーん、どこにいるのー?」



そんな声が剣の耳に届く。剣がその声に目を向けると一人の小さな女の子が泣きながら歩いていた。しかも、偶然剣の避けた弾幕がその女の子のほうに向かっていた。

「まずい!!逃げ遅れたのか?!」

剣は女の子の元へ駆け出す。その時能力を使えば良かったのだか、剣はそんなことを考える暇もなく動いていた。

「くそっ!間に合え!!」

剣は女の子を抱き抱えるとその場を離れようとしたが、さとりの弾幕のほうが早かった。弾幕が女の子を抱えた剣を吹き飛ばす。

「ぐああっ!!」

剣は吹き飛ばされながらも女の子に怪我が無いように守っていた。剣は地面を転がる。そして庇った女の子に

「逃げ…ろ…早……く……」

と、言う。
女の子は怖くなったのかその場から走って逃げる。さとりはそんなことは気にせず剣に歩み寄る。そして手を振り上げる。

「(ここまで…か…)」

剣はそう心の中で呟くと目を閉じた。そして剣の命が奪われるはずだったが、

「ここまでだよ!お姉ちゃん!」

さとりを威嚇するように弾幕が降り注ぐ。さとりは距離を取る。弾幕によって舞い上がった砂煙から姿を現したのは息を切らせたこいしだった。


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