東方疑心録

にんじん

人里防衛戦 中心部編

「やっぱり多いなあ…」

目の前の化け物の群れを見て剣がそうこぼす。

「多くてもやるのよ。それに、あんたなら楽勝でしょ?」

「まあ、そうだけどさぁ。」

「………///」

「どうしたのよ?魔理沙?」

「ふえっ?!な、なんでもないんだぜ!」

「そう?それならいいけど。」

魔理沙はぼーっと剣を見ながら顔を赤らめていた。その理由は簡単だ。魔理沙が剣のことを好きだからだ。

「(やばい、無意識に見てたのか?なんだろう、剣のことが異常にかっこよく見えるんだぜ///。これが好きってことか?いや、落ち着け、霧雨魔理沙。私はもう剣のことは諦めて………)」

魔理沙は心の中でとても焦っていた。

「どうでもいいけどさっさと片付けるわよ。」

「わかってるって。」

「そう言えば、剣、そんな木刀で大丈夫なのか?」

魔理沙の疑問のとおり剣は白玉楼で妖夢との稽古での木刀をそのまま持ってきていた。

「大丈夫さ。それに魔理沙、僕の能力忘れた?」

「ああ、そういえばそうだったな。」

魔理沙の疑問に答えたところで

「それじゃあ殺るわよ。」

霊夢の闘いを告げる声が響いた。

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「呆気なかったな。」

「そうね。油断しなければこんなもんよ。」

前の人里でのことで不安もあったが霊夢達は難なく化け物を倒した。

「ここはもういいから他のところを手伝いにいきましょうか。」

「そうだな、じゃあ僕はさとりさんの所に行ってくるよ。」

「私は妖夢の所だぜ。」

「私は早苗の所に行くわ。レミリア達の所は片付いたところが行くってことでいいかしら?」

「いいよ。」

「いいぜ。」

「それじゃあ大丈夫だと思うけど気をつけてね。」

「おう!」

そう言うが早いか霊夢と魔理沙は飛んでいってしまった。

「僕、歩きでいくの?!」

剣はそう叫ぶと、とぼとぼとさとり達のところへ歩き始めた。

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