東方疑心録
決心
「私があいつに恋?私が?」
魔理沙は信じられないものを見るように永琳を見る。
「ええ、こんな症状があらわれる病気なんて知らないし考えられるとしたら恋しかないわ。」
「なんで私が…」
魔理沙は俯きながら呟く。それでも魔理沙には心当たりがあった。彼に抱きつかれたとき、彼が霊夢を庇っているのを見たとき。そして、彼に手を握られて名前を呟かれたときドキドキしていた。その時薄々気づいてはいた、この気持ちに。しかし、ずっと目を逸らし続けていた。
「永琳…」
「何かしら?」
「この気持ちを無くすにはどうすればいい?」
「えっ?それは…、恋が実るか、失恋するかね。」
「そうか、じゃあ私は諦めるしかないな。」
「どうして?たぶんだけどあなたの初恋でしょ?」
「そうだな、たぶん初恋だろうな。だけど私はあいつのことを好きになってはいけないんだ。」
「どういうことよ?」
「誰とは言わないけど私の親友がそいつのことが好きなんだぜ。私はそいつの恋を応援するって決めたんだ。だから諦めるしかないんだぜ。」
「そう…」
永琳はしばらく考えた後、
「魔理沙、あなたはそれでいいの?」
「どういうことだぜ?」
魔理沙は永琳がなにを言っているのか分からないといった表情をしていた。
「そのまま諦めていいのかってことよ。あなたは優しいから自分のことは後回しで他人を優先してばっか。だから恋くらいは自分のために頑張ってみたら?」
「………」
魔理沙は何も言わず永琳の言葉を聞いていた。
「あとね、年長者からのアドバイスだけど、これから恋をする機会は幾らでもあると思うけど初恋はその一回だけだから簡単に諦めちゃ後悔するわよ。」
「……そうか、なんだかスッキリしたんだぜ。」
「そう?なら良かったわ。」
「ありがとだぜ永琳、決心がついたんだぜ。」
「ならいいわ。それにしても…」
「ん?」
「あの霊夢が恋ね~。」
「な、なんでわかったんだぜ?!」
「そりゃあ、あなたの親友っていったらアリスか霊夢でしょ。アリスはあまり恋しなさそうだから霊夢かなって。」
「なるべく秘密で頼むんだぜ。」
「わかったわよ。人の恋路に茶々を入れるようなことはしないわよ。」
「たのむぜ。じゃあそろそろ帰るんだぜ。」
「わかったわ。じゃあね魔理沙。」
「じゃあなだぜ、永琳。鈴仙も。」
「さよなら魔理沙さん。」
そして、魔理沙は箒に跨がると永遠亭を後にした。
空を飛行中魔理沙は、
「(せっかくの忠告だったけど悪いな永琳。やっぱり、私はあいつのことを好きになったらだめなんだぜ。せっかくの親友の恋なんだ。私が邪魔をするわけにはいかないんだぜ。)」
と心の中で言った。すると、
「………あれ?」
魔理沙の目から一滴の涙がこぼれ落ちた。
「………あはは、諦めたつもりだったのに。やっぱり私、あいつのことが好きだったんだな。」
魔理沙は涙を拭うと、
「泣いてる場合じゃない!霊夢を応援しないとだぜ!」
魔理沙は大声で叫ぶのだった。
「(じゃあな…私の初恋…)」
魔理沙は信じられないものを見るように永琳を見る。
「ええ、こんな症状があらわれる病気なんて知らないし考えられるとしたら恋しかないわ。」
「なんで私が…」
魔理沙は俯きながら呟く。それでも魔理沙には心当たりがあった。彼に抱きつかれたとき、彼が霊夢を庇っているのを見たとき。そして、彼に手を握られて名前を呟かれたときドキドキしていた。その時薄々気づいてはいた、この気持ちに。しかし、ずっと目を逸らし続けていた。
「永琳…」
「何かしら?」
「この気持ちを無くすにはどうすればいい?」
「えっ?それは…、恋が実るか、失恋するかね。」
「そうか、じゃあ私は諦めるしかないな。」
「どうして?たぶんだけどあなたの初恋でしょ?」
「そうだな、たぶん初恋だろうな。だけど私はあいつのことを好きになってはいけないんだ。」
「どういうことよ?」
「誰とは言わないけど私の親友がそいつのことが好きなんだぜ。私はそいつの恋を応援するって決めたんだ。だから諦めるしかないんだぜ。」
「そう…」
永琳はしばらく考えた後、
「魔理沙、あなたはそれでいいの?」
「どういうことだぜ?」
魔理沙は永琳がなにを言っているのか分からないといった表情をしていた。
「そのまま諦めていいのかってことよ。あなたは優しいから自分のことは後回しで他人を優先してばっか。だから恋くらいは自分のために頑張ってみたら?」
「………」
魔理沙は何も言わず永琳の言葉を聞いていた。
「あとね、年長者からのアドバイスだけど、これから恋をする機会は幾らでもあると思うけど初恋はその一回だけだから簡単に諦めちゃ後悔するわよ。」
「……そうか、なんだかスッキリしたんだぜ。」
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「ならいいわ。それにしても…」
「ん?」
「あの霊夢が恋ね~。」
「な、なんでわかったんだぜ?!」
「そりゃあ、あなたの親友っていったらアリスか霊夢でしょ。アリスはあまり恋しなさそうだから霊夢かなって。」
「なるべく秘密で頼むんだぜ。」
「わかったわよ。人の恋路に茶々を入れるようなことはしないわよ。」
「たのむぜ。じゃあそろそろ帰るんだぜ。」
「わかったわ。じゃあね魔理沙。」
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「(せっかくの忠告だったけど悪いな永琳。やっぱり、私はあいつのことを好きになったらだめなんだぜ。せっかくの親友の恋なんだ。私が邪魔をするわけにはいかないんだぜ。)」
と心の中で言った。すると、
「………あれ?」
魔理沙の目から一滴の涙がこぼれ落ちた。
「………あはは、諦めたつもりだったのに。やっぱり私、あいつのことが好きだったんだな。」
魔理沙は涙を拭うと、
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魔理沙は大声で叫ぶのだった。
「(じゃあな…私の初恋…)」
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