東方疑心録

にんじん

幻想郷の住人

その後、掃除などをしていて霊夢と目が合うと、霊夢が顔を赤くして目をそらされてしまった。そのことを魔理沙に話すと、
「ほ~~ん、あの霊夢がねぇ。珍しいなぁ。」
と、少しニヤつきながらいっていた。
「え、どういうことですか?」
そう言うと魔理沙が呆れた顔で、
「え、お前まじで言ってんのか?だとしたら相当の女たらしだな………。」
後半はほとんど独り言のようで聞き取れなかったが、あまりいいことではないことは分かった。
「魔理沙、あんた何話してんの?!」
すると後ろから霊夢が現れた。
「霊夢……」
「な、なによ……」
魔理沙は霊夢の耳に近づいて、
「がんばれよ、あいつ相当鈍そうだからな。」
すると霊夢が真っ赤になり、
「な、何言ってるのよ!?」
と、叫んだ。
「まあまあ。そうだ、剣も幻想郷の住人になったんだし色々な所に挨拶にいったらどうだぜ?」
「あんた話をそらすんじゃ…」
霊夢が魔理沙に食って掛かろうとし、このままでは、埒が明かないと思い、
「そうですね、僕も行ってみたいです。」
と、言った。魔理沙が、
「ほら、こいつもこう言ってるんだぜ?」
「くっ、分かったわよ…でも魔理沙後で覚えておきなさい。」
霊夢もしぶしぶといった感じだった。
「あはは…」

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「それで、どこから行く?」
霊夢が僕に聞いてくる。
「って言われても、僕幻想郷のこと、ほとんど知らないから…」
「そうだったわね。じゃあ適当な所に行くとしましょう。」
「じゃあ、私の箒に乗るんだぜ。」
魔理沙が後ろを勧めてくる。
「じゃあ、失礼して。」
箒にまたがった。
「はじめは、守谷神社にしましょうか。」
「わかったんだぜ。」
僕も頷く。すると足が地面から離れた。
「お、お、おおお!」
箒が空を飛んでいる。
「どうだぜ?空の旅は?」
魔理沙に聞かれて僕は、
「すごいし、景色が綺麗だけど、やっぱり怖いね…」
僕は思わず魔理沙の背中に抱きついた。
「おおう!お、お前、そういうことは霊夢にするんだぜ!///」
魔理沙は驚いたのか顔を赤くして言った。
「む~~~!」
霊夢が凄くこちらを睨んでいたが、恐怖により目をつぶっていたので気づかなかった。

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