残念なイケメン。

｢可哀想だなー、生斗｣
フラフラとどこかへ行く生斗を見ながらそう呟くのは宮城吉貴。
どこから湧いてきたのか。

｢だねー｣
｢にしても、桜も鈍いよなー、あんなに好かれてんのに全く気づかないし｣
｢桜曰く、生斗君は女嫌いだから、私なんかを好きになるはずがない！ってさー｣
｢あー、確かに極度の女嫌いだよなー｣
｢そうそう！｣
かなりのイケメンなのに、極度の女嫌いだから困ってるらしい。

けど、私達にはまだマシな方。
私と桜以外の女が近づいたら、睨んで無視してその場から立ち去るもんなぁー…
だから、会話してくれてるだけまだましなのだ。