堕天の英雄〜この空に想う〜

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第5話 王国第二都市ノースフィル

「ここが…ノースフィル…」
マーズディア王都ファルシスに負けないくらいの建物の量と大きさ。人の数も負けないくらい多い。
「さすが王国第二都市ということはあるな…大きい。」
ファルシスから一転、ここには何も被害は受けていない様子だった。ラヌビスがトラフィルディアに尋ねた。
「アスフィってのは…あんたとどういう関係なんだ?」
「俺の妹だ。長女で、少し落ち着いている。」
「そうなんだ。」
ラヌビスとトラフィルディアがそう会話を続けていると、何者かがこちらに影もなく近づき、
「覚悟!」
と言ってトラフィルディアを攻撃しようとした。慌ててトラフィルディアは右に躱すがそれを謎の者がその動きを読んでいたかのように右に攻撃した。
「てめぇっ!」
エルディスは颯爽と動き、謎の者に攻撃を仕掛けた。
「【発火爆炎】!」
いきなり爆発したが、謎の者はギリギリ躱した。
「ぐふうっ…さすがはこの街で一二を争う強者…ならば私も…【無影潜撃】!」
謎の者が能力を発動すると、全く姿が見えなくなり、気配すら感じなくなった。
「私の【透化幻理】と似たような能力なのか?にしても全く見えずさらに気配まで消えるなんて…」
ラヌビスがそう呟くと後から謎の者が攻撃を仕掛ける。
「終わりだ!」
そう言ってラヌビスに一撃を加えた。
「ぐはぁっ…!」
ラヌビスは喰らった相当ダメージが大きく、倒れ込んでしまった。
「くっそ…ラヌビスがやられた…トラフィルディア!【無帰封殺】をやるんだ!」
「分かってる…よし!【無帰封殺】!」
しかし、能力が発動してもやつの姿が見えない。
「どうやらこの能力の射程距離外にいるようだな…」
「どうする…奴にどう攻撃を加える…?」
そうこうしているうちに、謎の者が攻撃を仕掛ける。
「ここは逃げるか?トラフィルディアよ。」
「……」
そして、謎の者がトラフィルディアに攻撃を仕掛けた。
「喰らえっ!」
ガギンッ!という大きな音をたて、トラフィルディアは攻撃を受けた。
「馬鹿な…私の攻撃を…」
「これが、俺の力よ。」
「トラフィルディア…能力を2つ持っているのか?」
「いや、持っていない。ただ、分かっただけだ。」
エルディスには何も感じなかったが、トラフィルディアには分かったらしい。
「とにかく、お前の正体はなんだ!」
トラフィルディアは謎の者の正体を探ると、それは驚くべき人物だった。

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