堕天の英雄〜この空に想う〜

DSRD

第1話 堕天の幕開け

「ふぁあ〜っ」
ある青年があくびをする。
「それにしても、今日はすっごく晴れてんな。気持ちがいいぜ。」
ここはアペルピシア大陸の北部に位置するマーズディア王国。王国南部には巨大な山脈が連なっており、外国とは東部しか繋がっておらず、西部は山脈のせいで通れない。北部は見渡す限りの海しかなく、外交をあまりしない国である。マーズディア王都ファルシスは王国北部にある。そこでは1日中賑やかな場所であり、マーズディア王国の一番明るい場所である。
「そうだ、今日はマーズディア王国祭か…いつもと違って少し慌ただしいな。」
この青年の名はトラフィルディア。ルディア家の長男であり、妹が二人いる。
「俺も何か手伝うことでもあるかな…」
トラフィルディアが考え事をしていると、後ろから
「お兄ちゃん?何考えてるの?」
という声が聞こえる。
「あぁ、シャンフィか…。今日はマーズディア王国祭だろ?皆慌ただしいからなんか俺も手伝おうかなって思っただけだよ。」
「そういう事ね、私も手伝う!」
シャンフィはトラフィルディアの妹であるシャンフィルディアのことであり、兄のトラフィルディアをものすごく好いている。
「二人して何考えてんの?教えなさいよ。」
もう1人女性がトラフィルディア達に近づく。
「アスフィも来たのか。」
「お姉ちゃん!今ね、お兄ちゃんと一緒に今日の王国祭について考えてたの!」
この女性はアスフィルディア。トラフィルディアのもう1人の妹である。
「あら、今日だったかしら。まぁ、私たちは特に何もしなくても良いのでは?」
トラフィルディアに問いかける。
「そうだな。俺たちはまだいいか。今日を楽しむとするか!」
「うん!」
「ええ!」
3人は王都の中央広場へと向かった。


ーそこで、全ての災厄の元凶となる出来事が起こる。

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