遥か未来の異能力者が戦国時代にタイムスリップした件について。

梨花

プロローグ「fall down knight lady」

春咲優里菜はるさきゆりなが語る物語の殆どがフィクションじみていて、突飛な話が多い。
非現実的。御都合主義。側から見れば妄想だらけ。
けど・・紛れも無い現実だ。
この手で触った感覚も。
この目で見た感覚も。
全てーーー現実。
そう。


『私が大怪我をして落下しているのも、現実だ』

何故大怪我を負って落下しているのかはここでは長くなるので割愛させてもらおう。
「・・・あう・・・」
神秘的に散っていく白い羽。
風圧の所為で舞い上がる血。

そしてーーー途切れていく意識。

そんな時でも、私の頭の中は悠長に動いていた。

私のお姉ちゃんーー春咲希美はるさきのぞみは無事なの?
他のみんなは?

けどそんな事を考えてる暇もなく。

「ーーーー」

地面が見えてきた。

このまま私、死ぬのかな?
まだ未練がたっくさんあるのに・・・・。

そして私は意識を手放した。


最期に見えたのはーーー



青い陣羽織を着た眼帯の青年だった。

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