#1

叶人

#1

あれはいつの事だったかな
僕はあまり記憶にないけど桜が咲いていたからきっと春だろうか


僕が生まれた日だ
僕の名前だ
ほんとに単純な理由だから説明はあえてしないでおくよ…

ここからは記憶が無いんだけど次に覚えているのは葉桜の頃だから春の終わり


暑くて僕の一番嫌いな季節だ
学校帰りはいつもと変わらないけど1つだけ違うことがあった
電信柱に張り紙が貼ってあった
夏祭りの知らせだった
まぁ、僕には無縁だ

だんだんと涼しくなって来た今日この頃


この季節になるとほんとに憂鬱になる
僕はいわゆる花粉症だ
だから家から出た記憶はない…

寒さも増してきてマフラーがいるほどになってきた


僕の一番好きな季節だ
クリスマスとか行事には無縁だが
手のひらに落ちたら儚く溶ける白い粒
僕の存在を隠してくれる僕だけの世界
こんなに素晴らしいものがあるとはぼくは初めて知った

なんて考えていたら君は僕の顔をのぞき込み微笑んでいた
まるで春のような暖かな微笑みだ
おかけで春も好きになれそうだ

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