噂の殺戮者に出会ったので死刑執行しますby死神
29 殺戮者の北海道二日間〈一日目〉
殺して、殺して、殺して、殺す。今日はずっとその繰り返しだ、もはや作業のように俺は人間を殺していた。そこには何一つ悲しさも嬉しさも達成感も疲労感もなかった、ただただ殺して、殺すだけ。でもまあ、それもあと100人も殺れば終わる。そして今回の大将首である神を殺せば、俺の北海道遠征は目的達成ということになる…そんな事を考えつつもまた殺す。
壱月達が知床で計画を実行に移している頃、殺戮者は札幌市中央区北にある北海道庁旧本庁舎(神々の統治がなされてからは、ここが北海道庁本庁舎となっている)に訪れて、警察と自衛隊の混合部隊計250名と戦闘状態になっていた。既に冒頭で150名は殺されているが…
こんなことになったのは周囲を警戒していた警官に殺戮者が見つかったからだ。実は壱月と戦った日、彼の『ドレッドノート』に殺戮者は記録されており、顔写真が死神本部を通して日本政府、警察、自衛隊に通達され、そのおかげで殺戮者を見つけることはできるが、いまだに誰も傷一つ付けられていない。逆に被害者が増えているのである。
そして今回、この北海道庁本庁舎を狙ったのは、ここに神がいるからだ。彼曰く、星の敵となった神が一柱。
残念ながら殺戮者と心に巣食う鬼との間にある封印はまだ解かれいていない、よって簡単には神は殺せない。だが、先日錬金術師に造ってもらったインゴットがある。あれはもちろん普通のインゴットではない、ヤマトタケルの持っていた【神器・草薙剣】の欠片と、錬金術でしか精錬出来ないアダマンタイトを溶かし合わせて作り出され、草薙の欠片のおかげで神格が付与された特別なインゴットなのである。後はこれを刀鍛冶ができる武器商人のところに持って行って、対神格武装を作成してもらうだけなのだが、武器商人に会うには九州まで行かなくてはならない。
そこで今回はこのインゴットの力と以前武器商人に教えてもらったある剣の使い方で神を殺すつもりなのだ。
そして現在はその道中(建物内)というわけである。
「邪魔だ…死ね…」
「ぎゃぁぁぁあああ!―――」
「ヤメテクレッ―――」
刀で目を突き刺して脳まで貫通させ、また二人死んだ。
「撃てっ――撃てーー!」
「遅いな…」
5名の自衛隊隊員が一斉に拳銃を発砲しようとするが、その前に急接近して首を斬られ絶命する。
「突撃ッーーーーーーー!」
今度は10名程の警官隊が防弾盾を構えて突撃してくるが…
「その盾は薄すぎる…」
殺戮者が正面の一人を貫き、そのまま刀を横に滑らせ右にいた5人を斬り、跳躍し左いた4人の背後に着地して、咄嗟のことで状況がつかめていない彼等を後ろから一気に斬り殺す。この10人を殺すのにたった5秒だ、これでも手を抜いている方なので殺戮者が本気ならもっと速いだろう。
殺戮者は北海道を治める神に会うため、死体が転がる通路を進み、階段を上る。
2階にもまだまだ敵はいるようだ。気配で索敵すれば、25人くらいだろう。一つ段違いの気配がある、おそらくそれが神だろう。
階段を上っているときも、銃撃はあったが軽くかわし、弾道から発砲者に目星をつけ、殺戮者はニィっと笑う。先程銃を発砲した者はその笑みを見て固まり…
「【死角顕在】…」
あの戦いで壱月の背後に突然現れた技をここで行使し、後ろから心臓を一突き。
「…?―――」
発砲者は自分でも気付かずに死んでいた。
殺戮者が部屋からでる瞬間を狙って、またも銃撃…そしていつものようにそれらは当たることなく、急接近し斬られ銃撃者は次々と死んでいく。
仕舞には手榴弾が跳んでくるが、どういうわけか爆発することはなく、投擲者が殺される。
「まったく、歴史的文化財に傷が付いたどうしてくれるんだ」
…無論、冗談である。
殺戮者に人類の歴史に対する敬意は存在しない。自然にはあるようだが。
そして最後の人間も殺し、神がいる部屋へと入る殺戮者。
「よお。殺しにきたぜ、クソ神!」
「フッフハハハハハハハハハ、殺されにきたの間違いだろう?殺戮者」
丁度日没に、神と殺戮者の戦いの火蓋は切って落とされた。
壱月達が知床で計画を実行に移している頃、殺戮者は札幌市中央区北にある北海道庁旧本庁舎(神々の統治がなされてからは、ここが北海道庁本庁舎となっている)に訪れて、警察と自衛隊の混合部隊計250名と戦闘状態になっていた。既に冒頭で150名は殺されているが…
こんなことになったのは周囲を警戒していた警官に殺戮者が見つかったからだ。実は壱月と戦った日、彼の『ドレッドノート』に殺戮者は記録されており、顔写真が死神本部を通して日本政府、警察、自衛隊に通達され、そのおかげで殺戮者を見つけることはできるが、いまだに誰も傷一つ付けられていない。逆に被害者が増えているのである。
そして今回、この北海道庁本庁舎を狙ったのは、ここに神がいるからだ。彼曰く、星の敵となった神が一柱。
残念ながら殺戮者と心に巣食う鬼との間にある封印はまだ解かれいていない、よって簡単には神は殺せない。だが、先日錬金術師に造ってもらったインゴットがある。あれはもちろん普通のインゴットではない、ヤマトタケルの持っていた【神器・草薙剣】の欠片と、錬金術でしか精錬出来ないアダマンタイトを溶かし合わせて作り出され、草薙の欠片のおかげで神格が付与された特別なインゴットなのである。後はこれを刀鍛冶ができる武器商人のところに持って行って、対神格武装を作成してもらうだけなのだが、武器商人に会うには九州まで行かなくてはならない。
そこで今回はこのインゴットの力と以前武器商人に教えてもらったある剣の使い方で神を殺すつもりなのだ。
そして現在はその道中(建物内)というわけである。
「邪魔だ…死ね…」
「ぎゃぁぁぁあああ!―――」
「ヤメテクレッ―――」
刀で目を突き刺して脳まで貫通させ、また二人死んだ。
「撃てっ――撃てーー!」
「遅いな…」
5名の自衛隊隊員が一斉に拳銃を発砲しようとするが、その前に急接近して首を斬られ絶命する。
「突撃ッーーーーーーー!」
今度は10名程の警官隊が防弾盾を構えて突撃してくるが…
「その盾は薄すぎる…」
殺戮者が正面の一人を貫き、そのまま刀を横に滑らせ右にいた5人を斬り、跳躍し左いた4人の背後に着地して、咄嗟のことで状況がつかめていない彼等を後ろから一気に斬り殺す。この10人を殺すのにたった5秒だ、これでも手を抜いている方なので殺戮者が本気ならもっと速いだろう。
殺戮者は北海道を治める神に会うため、死体が転がる通路を進み、階段を上る。
2階にもまだまだ敵はいるようだ。気配で索敵すれば、25人くらいだろう。一つ段違いの気配がある、おそらくそれが神だろう。
階段を上っているときも、銃撃はあったが軽くかわし、弾道から発砲者に目星をつけ、殺戮者はニィっと笑う。先程銃を発砲した者はその笑みを見て固まり…
「【死角顕在】…」
あの戦いで壱月の背後に突然現れた技をここで行使し、後ろから心臓を一突き。
「…?―――」
発砲者は自分でも気付かずに死んでいた。
殺戮者が部屋からでる瞬間を狙って、またも銃撃…そしていつものようにそれらは当たることなく、急接近し斬られ銃撃者は次々と死んでいく。
仕舞には手榴弾が跳んでくるが、どういうわけか爆発することはなく、投擲者が殺される。
「まったく、歴史的文化財に傷が付いたどうしてくれるんだ」
…無論、冗談である。
殺戮者に人類の歴史に対する敬意は存在しない。自然にはあるようだが。
そして最後の人間も殺し、神がいる部屋へと入る殺戮者。
「よお。殺しにきたぜ、クソ神!」
「フッフハハハハハハハハハ、殺されにきたの間違いだろう?殺戮者」
丁度日没に、神と殺戮者の戦いの火蓋は切って落とされた。
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