噂の殺戮者に出会ったので死刑執行しますby死神
19 もう一人
コンコンコンと、ノックをして俺は支部長室に入る。もう支部長に敬意を払うつもりはない。よって支部長がいても無視するつもりだったが、幸い今はいないようだ。なので俺は遠慮なく木戸さんを呼ぶ。
「木戸さん、いますか?」
「ああ、いるぜ。そろそろ戻ってくる頃だと思ったからな。【死雨】のマスター登録はできたんだな?」
「はい、とりあえずダンジョンの20階層まで行って、フロアボス倒して帰ってきました」
「たった3日で20階層か、それはご苦労なこった。それで【死雨】はどうだった?」
「実際に振ってみてわかりましたけど、俺にはまだまだ重いですね。殺戮者を追いながら鍛えるつもりです。」
そして壱月は本題に移る。
「それで追跡任務の件なんですけど…」
「そういえば【死雨】を渡したっきり、他のことは何も伝えてなかったな」
「はい。俺が勝手に飛び出していきましたから…」
「気にしなくていいさ。追跡任務の件に関しては、儂はできる限りのことをするつもりだから何でも言ってくれ」
「では遠慮なく。まず『ドレッドノート』をアップグレードして追加で3本下さい。それとキャンプができるセット、他には非常食を一週間分お願いします」
「わかった今から準備してくる。その間…」
「その間?」
木戸さんは一度支部長室を出て、またすぐに戻ってきた。この前見た少女を連れて。
「その間、この子と距離を縮めておけ」
「はい?」
それだけ言い残して木戸さんは支部長室から出ていった。後に残されたのは俺と、この前見舞いに来てくれた少女だけだった。少女は何も言わない。
(…気まずい、距離を縮めとけってどういうことだ?まぁ、とりあえず…)
「と、とりあえず自己紹介しようか。この前見舞いに来てくれたから知ってると思うけど、改めて俺は斎藤壱月、よろしくな」
「よろしくお願いします、壱月様。ではこちらも自己紹介させていただきます。私はこの度、壱月様の追跡任務の同行者になった、暁崎巴音と申します。以後巴音とお呼び下さい」
「ん?任務の同行者?そんなの頼んだ覚えがないけど…」
「確かに壱月様は頼まれてはおりません。ですが規則では致死概念付与武装を使用する際、それをバックアップする同行者が必要なのです」
「な、なるほどねー知らなかったなー」
(いかん、動揺しすぎて棒読みになってしまった)
「それとも私では力不足でしょうか?」
彼女は上目遣いで俺に問うて来た、かわいい…。別に問題ないから一緒に行って貰おうかな~。
壱月はすでに思考を放棄していた。
(ハッいかんいかん、つい可愛くて見とれていた。こういう時、斎藤一はどうしたのだろうか?)
残念ながらここに漫画はない。それに斎藤一にはちゃんと妻がいるのである。
壱月は眼を泳がせ、照れながら、答える…
「こ…こちらこそ俺なんかで良かったら、ついてきて下さい!」
すると彼女…巴音は顔を明るくし、かわいらしく笑って答えた。
「はい!頑張ってついていきます!」
(よかった…認めてもらえた、無理とか言われたらどうしようかと…)
「これからよろしく!」
(いいのだろうか、これで…)
「よろしくお願いします!」
そして二人は握手をして、少しだけ距離を縮めるのだった。
「木戸さん、いますか?」
「ああ、いるぜ。そろそろ戻ってくる頃だと思ったからな。【死雨】のマスター登録はできたんだな?」
「はい、とりあえずダンジョンの20階層まで行って、フロアボス倒して帰ってきました」
「たった3日で20階層か、それはご苦労なこった。それで【死雨】はどうだった?」
「実際に振ってみてわかりましたけど、俺にはまだまだ重いですね。殺戮者を追いながら鍛えるつもりです。」
そして壱月は本題に移る。
「それで追跡任務の件なんですけど…」
「そういえば【死雨】を渡したっきり、他のことは何も伝えてなかったな」
「はい。俺が勝手に飛び出していきましたから…」
「気にしなくていいさ。追跡任務の件に関しては、儂はできる限りのことをするつもりだから何でも言ってくれ」
「では遠慮なく。まず『ドレッドノート』をアップグレードして追加で3本下さい。それとキャンプができるセット、他には非常食を一週間分お願いします」
「わかった今から準備してくる。その間…」
「その間?」
木戸さんは一度支部長室を出て、またすぐに戻ってきた。この前見た少女を連れて。
「その間、この子と距離を縮めておけ」
「はい?」
それだけ言い残して木戸さんは支部長室から出ていった。後に残されたのは俺と、この前見舞いに来てくれた少女だけだった。少女は何も言わない。
(…気まずい、距離を縮めとけってどういうことだ?まぁ、とりあえず…)
「と、とりあえず自己紹介しようか。この前見舞いに来てくれたから知ってると思うけど、改めて俺は斎藤壱月、よろしくな」
「よろしくお願いします、壱月様。ではこちらも自己紹介させていただきます。私はこの度、壱月様の追跡任務の同行者になった、暁崎巴音と申します。以後巴音とお呼び下さい」
「ん?任務の同行者?そんなの頼んだ覚えがないけど…」
「確かに壱月様は頼まれてはおりません。ですが規則では致死概念付与武装を使用する際、それをバックアップする同行者が必要なのです」
「な、なるほどねー知らなかったなー」
(いかん、動揺しすぎて棒読みになってしまった)
「それとも私では力不足でしょうか?」
彼女は上目遣いで俺に問うて来た、かわいい…。別に問題ないから一緒に行って貰おうかな~。
壱月はすでに思考を放棄していた。
(ハッいかんいかん、つい可愛くて見とれていた。こういう時、斎藤一はどうしたのだろうか?)
残念ながらここに漫画はない。それに斎藤一にはちゃんと妻がいるのである。
壱月は眼を泳がせ、照れながら、答える…
「こ…こちらこそ俺なんかで良かったら、ついてきて下さい!」
すると彼女…巴音は顔を明るくし、かわいらしく笑って答えた。
「はい!頑張ってついていきます!」
(よかった…認めてもらえた、無理とか言われたらどうしようかと…)
「これからよろしく!」
(いいのだろうか、これで…)
「よろしくお願いします!」
そして二人は握手をして、少しだけ距離を縮めるのだった。
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