最弱最強の破壊者

うらら

魔術真王祭校内予選Part1

体育祭から、1ヶ月が立った。俺のクラスは体育祭を経て団結力を深めていた。クラスがワイワイ騒いでいると、教室のドアが開けられ、百合が入ってきた。
「ほら座れー、HR始めるぞー。」
その声とともに皆一斉に自分の席に戻る。そして百合が教卓の前に立ち、口を開いた。
「えー、今年から新たな取り組みで、全国8つある国立魔法学校の各校が選抜選手を選び、その選手達が戦い、優勝校を決める、魔法技術の祭典が行われる。日時は8月11日から10日間だ。それに伴い、学校代表を5名選ばなければならない。そのため、来週、クラスから5名を出し、校内予選を行う。そして、全ての選手のうち、上位5名が魔法真王祭に出場できる。それにあたり、クラスの代表を5名決めといてくれ。決まったら私に伝えろ。では。」
そういうと、気だるそうに百合が教室を出ていった。その途端、クラス中で魔法真王祭の話で持ちきりになった。誰を代表にするかだの、面白そうだの、各々に話していた。そしてすぐに、誰を代表にするかの話し合いが始まろうとしていた。俺もその魔法真王祭には興味があった。もし俺が出たらどこまでいけるのだろうか。そう思うと余計気になってきた。そんな中、隣の席の舞は何とも思っていないような顔をしていた。俺は舞に、
「舞は興味無いの?」
と訊くと、舞は、
「基本的に目立つのは嫌いなのよ。でも、新九郎が出るなら出るわ。」
と、微笑んで答えた。その微笑みが可愛いと思ったが、今は口にしない。そして、クラスの女子が中心になり、クラスの代表を決め始める。とある女子が教卓の前に立ち、意見を求め始めた。
「はーい、早速だけと、クラスの代表を決めたいと思いまーす。推薦はありませんかー?」
そんな軽いノリでいいのかと俺は思ったが、口に出さなかった。するとすぐに、後ろの方から手が挙がり、
「新九郎君がいいと思います!」
と声が聞こえた。俺は少しびっくりしたが、周りは賛同していた。そのため、
「んじゃ、1人目は新九郎君ねー、新九郎君はいい?」
と問われたため、俺は微笑んで了承した。そのあと、女子たちが手を挙げ、
「舞さんはどうですか?」
と言った。舞は少し驚いていたが、頷いたため、
「よし、2人目は舞さんに決定っ!」
と言うと、皆拍手をした。俺が横目で舞を見ると、舞も俺を見ており、2人の目があった。2人とも微笑んで、
「がんばろーね!」
「がんばろーな!」
と、同タイミングで喋ったのだった。その後、5人全ての選手が決まった。

ー魔術真王戦校内予選1ーC代表ー
1人目:闘打新九郎
能力:身体系魔法<エクストラデーモン>の亜種<バーサークデーモン>
ランク:E

2人目:焔舞
能力:炎系最上級魔法<爆裂の業火エクスプローシブ・フレイム>
ランク:S

3人目:吉田葵(よしだあおい)
能力:水系魔法<死の渦モールトゥルビヨン>
ランク:A

4人目:黒沢智(くろさわさとし)
能力:幻術系魔法<幻惑の影ビィウィチングシャドウ>
ランク:B

5人目:取澤愛(とりさわあい)
能力:略奪系魔法<ヴァレファール>
ランク:A


メンバーが決まってから2日後、俺たちはメンバー内で模擬戦をすることになった。少しでも体を動かし、実践に慣れるために。俺たち5人は第1演習場に向かった。そこにはすでに何人かの生徒が練習をしていた。あまり手の内を明かすのは嫌だが、仕方がないため、俺たちは演習場の一角を借り、そこで練習することにした。最初に俺と取澤愛が模擬戦を行う。
「よろしくね、愛さん!」
「正直新九郎君には勝てないけど、全力でやらしてもらうよ!」
そうボーイッシュな少女は言った。それを見ていた舞は少し不服そうな顔をしていたが、俺にはその意味は分からなかった。また、怒らせたのかなぁ、はぁ。そして、演習場の中に入ると、舞が審判となり、実践形式で模擬戦が始まる。ルールは簡単。相手を戦闘不能にするか、降参させれば勝ち。そのため、危険が伴うのだ。俺と愛が、対面して立つと、舞が、
「試合開始っ!」
と声をあげた。俺はそれとともに体に闘気をため、身体速度を上げる。そして詰め寄ろうとした時だった。愛が手をかざすと体にためていたはずの闘気が抜けていく感じがした。俺が止まると、愛が笑いながら、
「私の能力で君の魔力をいただきますねー。」
と言い、今度は愛が手をかざすと、目の前から消え、いきなり俺の後ろに移動した。そして、奪った魔力を背中に放出。俺は直撃は避けたが、かすってしまった。
「なるほど、俺と愛さんの間の距離を奪ったのか。それ、使い方によっちゃ、最強かもしれないね!」
「まあ、私のは最上級ではないから、時間とかは無理だけどね。でも、自分でも使い方は把握してるよ!」
そう言った。確かに強い。だが、俺はこの能力の弱点を見つけた。俺はさらに濃密な魔力を闘気に変換、それを足にため、愛が手をかざして俺の魔力を奪おうとするが、それよりも早く、目の前から消えて、一気に距離を詰める。そして、目の前で止まり、腰を落とすと、顔めがけて回し蹴りを放った。当たる直前で止めると、愛は驚愕の顔とともに、
「こ、降参です、、、。」
といい、ぺたりと座り込んだ。そして俺に疑問を投げてきた。
「何故、魔力を奪えなかったの?」
「簡単だよ、君の能力は奪う対象を認識しなければならない。だが、その認識速度を超えて動くと、認識出来ず、奪えない。だから今のは俺の魔力を奪うよりも、自分と後ろの壁との距離を奪ったて、逃げた方が得策だったかなぁ。そこを考えるとより能力が強くなると思うよ!」
そういうと、愛はぼーとしていたため、
「ご、ごめん、ランクEの俺がこんなこと言っちゃって!気に障ったよね?ごめん!」
と謝ると、愛は首を振って、
「そんな弱点があるなんて知らなかったから、新九郎君すごいなぁって思ったの!教えてくれてありがとっ!」
と笑顔で答えてくれたため、俺はホッとした。だが、舞は余計ムスッとした顔をしていた。校内予選まであと、5日。それまでにクラスの代表の人たちと、もっと練習しないといけないと思ったのだった。

〜Part2へ続く〜

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