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異世界は現実だ!

竹華 彗美

カルナと僕なのだ!

 第七章

 第144話


 次の日朝早く起き、僕、ストジネートくん、カルナ、ダニー兄さんの四人でミルガバード王国からミタンダ王国に向けて馬を走らせていた。他のクルルさん、ミーナさんはソフィアちゃんと拠点のこともあり、留守番となる。
 僕はサファに乗り、他の三人はミーナさんが連れてきた馬に乗り、ミタンダ王国を目指す。僕も少し馬を試し乗りしてみたが、サファに乗るよりも断然扱いが難しくすぐに挫折した。
 ミルガバードを出て二時間が経とうとしていた。一度馬を休めるために岩陰に入る。

「いやー!久しぶりの馬は疲れる〜!」
「だなぁ〜!俺も乗ったのは久しぶりだよ。」
「いやーそうですねー。わたしも久しぶりですね!軍時代は嫌という程乗りましたけど、久しぶりに乗ってみると、新鮮な感じがします!」

 三人は久しぶりの乗馬だったらしく、背伸びをしたり、ストレッチをしたりして体の疲れをほぐしている。僕はサファに水を飲ませ、馬達にも与えてやっていた。

「あきら、ありがとう。疲れたでしょ?」
「うん。そうだね。初めての移動方法だったし。カルナは大丈夫?」
「ええ。私はね。冒険者だし、馬に乗る機会は多かったから。」
「ああ!そっか!カルナちゃんは冒険者だったんだよね!?魔族狩り専門の!」
「はい!そうですね。全然名は通ってませんでしたけど!」
「わたしは時々聞きいたよ?あきらくんと一緒にメンメル帝都を滅ぼそうとした魔族を倒したって!」
「ああ!あれは……辛い戦いだったわね。でもあきらが一緒に戦ってくれたから出来たこと!あきらがいなかったら全滅してたもの。ありがとね!あきら!」
「うん!どういたしまして!これからもよろしくね。カルナ。」

 思わず手を握ってしまった。温かい手だった。

「……ゴホンゴホン!えー二人ともよろしいですかー!?」
「……え!?」
「あ!!」

 二人でお互いの顔を見合わせ、二人で顔が赤くなっていくのがわかった。慌てて繋いでいた手を離す。

「あわわ!ひゃっ!ごめんなさい。ごめんなさい!!ちょ、ちょっと手違いというか、なんというか……」
「い、いや、こちらこそ……ごめん。な、なんか繋ぎたくなる時ぐらい、あってもいいよね!うん!そうそう!」
「まぁ別に二人もおとしごろ・・・・・だからしょうがないけどね〜!ちょっと周りも気をつけた方がいいと思うよー!」
「ダニーくん!その辺にしてあげよう!おとしごろ・・・・・なんだから!」
「ちょっ!ダニー兄さんはともかく、ストジネートくんまで!!別にそんなことじゃないんだから!」
「ダニーさん!ストジネートさん!手が勝手に動いただけです!そんなにおちょくらないでください!!!」
「ごめんごめん。初々しくてついね。」
「まぁそういう関係でも俺はいいとおも……」
「「そういう関係じゃありません!!」」

 最後は二人で息が会い、また顔が赤くなっていくのが分かった。あー熱い熱い!!

 でもカルナは最初会った時は本当に綺麗だと思ったけど、ギルドに一緒にいると可愛い場面も結構あって……って!僕は何を想像してるんだ!!べ、べつに!好きってわけじゃ……ないんだから!!!



 

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