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異世界は現実だ!

竹華 彗美

障子で収納機能なのだ!

 第六章
 第122話、障子で収納機能なのだ!


 拠点の壁は四方全て張り終え加工魔法によって縦二メートル、横一メートルの木板に障子の木の部分の枠を想像して二つ加工する。それを正面の八メートルの壁の手前にほんの少し床が見えるようにしておいたためそこに敷居を取り付け上にも同様に鴨居をつける。敷居と鴨居の長さは六メートル。そこに障子の木枠をはめ込みスライドができるようにする。敷居と鴨居の両端にはストッパーとなるように木をつけておいたので問題ない。そして障子が開く大きさの部分の八メートルの壁の部分を加工魔法でくり抜け障子もどきの完成だ。みんなは見たことないものなので障子にはかなり関心が高かった。僕も初めての経験なのでこれで合っているのか全く分からないが、かなりうまくいったので良しとした。それにしても加工魔法様々だ。
 今日の作業はここまでにして夕食にすることにした。ここまで急いでいるつもりではなかったが詰めて作業をしていたのでみんなの疲れもかなり溜まっていた。なので明日は午前中は休みにすることにした。休みとは言え自由時間となるが約束として作業の方はしないということになった。

「あきらは明日の午前中どうするんだ?」
「うーん。特には決まってないけど、体力を回復させるためにも遅起きで起きた後はせっかくだからサファの散歩がてらここの探検に行こうかな?」
「あきらさん!それは奥深くの方までいくということですか!?それはまだやめておいた方が!」
「クルルさん、心配はいいですよ!本当にそこらへんです。広大な地ですしクルルさんが指摘したところには近づきません。」
「それならいいですけど…いくらあきらさんが強い方とは言えど"もしも"がありますので……。」
「大丈夫ですよ!サファの散歩がてらですしサファには獣臭がしたら逃げるようにしますから!」
「それならば…。」
「そんなに心配することねぇよ!クルルさん!まあ一応俺も行く、それ楽しそうだしな!」
「え!?いいんですか?」
「かまわねぇよ!楽しそうじゃねーか!それにサファとも友達になりたいしな!」

 ということでダニー兄さんと僕はサファに乗って周囲の探索。女性陣は女性同士で話したいこともあるだろうから拠点でゆっくりするとのこと。ストジネートくんは稽古が終わってそれまで僕達が出発をしてなかったら一緒に来るみたいだ。
 みんなは夕食を食べ夜になると拠点で寝始めた。僕はみんなが寝たのを見てサファの横に座り背中の毛に寄りかかる。ふわふわしていて体に耳をつければ心臓の鼓動が聞こえる。サファは起きているみたいだが静かに目をつぶっていた。僕は星を見ながらプロフィール画面を開く。この三日で大工のレベルが一から四に上がりマジックキャスターもレベル一上がり二十五になった。"フライ"はレベル六に、加工魔法である"プロセス"はレベル五になっていた。そして一番は収納機能が増えたことだった。今までは闇魔法で靴などは持ち運んでいたがこの機能では魔力なしで機能として収納ができるようになった。二十個までではあるがこれによって一々魔力を使って取り出さなくてもよくなったということだ。まぁ取り出すとは言っても羽靴や金が入っている袋だけだが、これは嬉しいものだった。装備などを収納できる。その他称号も追加されていた。

加工業者 素早さアップ
大工初心者 器用さアップ
ギルドマスター 全能力アップ
頼られる存在 全能力アップ
召喚士入門者 契約召喚時魔力極小軽減

 の五つである。"器用さアップ"というのは初めてだと思った。後は"召喚士入門者"という称号はかなりありがたいものだ。少しでも軽減してくれるならそれに越したことはない。
 そう思いながらプロフィール画面を消しサファの背中の上でその夜は寝た。


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